市民への多様性?障害理解の実践と自閉症児の包括発達支援プログラムの開発研究
<指導教員>長崎 勤
<活動期間>2022年11月13日、2023年2月10日、3月4日
<発表場所>常磐祭、日本発達心理学会
障害のある子供?方々が豊かに生活してゆくためには、当事者?子供の支援だけではなく、当事者?子供に関わる人々の多様性?障害の理解と行動変容が不可欠である。長崎ゼミでは、2020年度より、自閉症児T児に大学へ来ていただき、ゲーム、劇、認知?言語、音楽、おやつ場面を通したコミュニケーション支援?家族支援からなる「自閉症児のための包括発達支援プログラム」を開発し実施してきた。そこで、昨年700名の参加を得て好評であったために、今年度の学園祭でも、アサヒ飲料?自閉症児の保護者の協力を得て、自閉症児が来場者にむけて「カルピス」を作り提供する「なかよしカフェ」を実施する。「なかよしカフェ」によって、一般市民?学生が障害児と実際に接する機会を設け、カフェ内部で2年間に開発したプログラムをパネルで展示し、またプログラムを用いた支援の場面を動画で上映し、学園祭に参加する市民?学生に多様性?障害理解を促したい。自閉症児理解のためのミニパンフレットを作成し、来場者に配布する。
日本発達心理会などでも、研究成果を発表する。
本プロジェクトは、本学が推進するSDGs (持続可能な開発目標)の「3.すべての人に健康と福祉を」「7.質の高い教育をみんなに」に対応したものである。また本学ディプロマ?ポリシーの「課題解決のために主体的に行動する力【行動力】」、「相互を活かして自らの役割を果たす力【協働力】」の達成に向けた学生の成長を支援することを目的とする。
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2022年度
長崎ゼミでは、2020年度より、自閉症T児に大学に来ていただき、ゲーム、劇、音楽、認知?言語、おやつ場面等でのコミュニケーション支援、家族支援からなる「自閉症児のための包括的発達支援プログラム」を開発し、市民、学生に障害児、また多様性についての理解を促すパンフレット「広がれ!自閉症児のあれこれ」を作成した。
2022年度は、常磐祭が対面で開催されたために、11月13日にアサヒ飲料の協力で小学校2年生の自閉症T児と、2019年度までゼミ臨床に参加していた小学校4年生のダウン症S児が、来場者に「カルピス?」をつくって提供する「なかよしカフェ」を開催し、参加者が障害児と実際に接する機会を設けた。11月12日、13日の2日間で合計900名の市民が「なかよしカフェ」に参加した。また、教室に、自閉症理解のパネルや「自閉症児のための包括的発達支援プログラム」のポスターを掲示して、多様性?障害児者への理解を促した。一昨年度に作成したパンフレットと配布資料を来場者に配布した。その結果、実践女子大学の同窓会(さくら会)の研究賞を受賞した。
2023年2月10日にゼミ臨床報告会を開催し、保護者、5名の共同研究者参加を得て、2022年度の「自閉症児のための包括的発達支援プログラム」の研究成果を発表した。
また、2023年3月3-5日に開催された日本発達心理学会第33回大会(大阪?立命館大学?茨木キャンパス)で、3月4日に、以下の2つのポスター発表を行い、多くの研究者?実践者と研究交流を行った。