りんごラボ
<指導教員>標葉 靖子
<発表日時>2022年 11月6日
<発表場所>JST主催サイエンスアゴラ2022(東京お台場?テレコムセンター)
本プロジェクトは、2021年後期「メディア?ワークショップ」授業で製作したゲーム試作品『ともに生きるAI(仮)』の完成?頒布を目指した、学生有志によるゲーム開発プロジェクトである。当該ゲームはAI との共生をテーマとした科学コミュニケーションツールであり、シリアスゲームの専門家に対するデモプレイでゲームコンセプト?ゲーム性?教材性いずれも非常に高い評価を得た。そこで本プロジェクトでは、カードのブラッシュアップおよびAI共生社会に関する解説冊子のパッケージ化を行い、科学コミュニケーション関係者に頒布することを目指す。カードのブラッシュアップについては、試作品の段階から関心を寄せてくださっている人工知能学会やNEC 未来創造会議の方に協力を依頼する予定である。
News
2022年度
人間社会学部人間社会学科の学生4人と現代社会学科の学生1人で構成された有志グループりんごラボでは、人工知能(AI)と人間が共生する明るい未来社会を楽しみながら考える場を提供することを目的としたシリアスゲーム『ぎゅっと~AIとともに生きる』を開発し、国立研究開発法人 科学技術振興機構(JST)が主催する科学イベント「サイエンスアゴラ2022」に出展した。
シリアスゲームとは、社会課題の解決や教育のために利用されるゲームのことである。りんごラボが開発した『ぎゅっと~AIとともに生きる』は、2021年度後期授業「メディア?ワークショップ」内で試作したものをベースに、本活動の中で改良を重ねたものである。本ゲームは、人間とAIそれぞれ3枚ずつ配られるスペックカードを使ってイベントカードに書かれたトラブルの解決方法を考え発表し合い、最も良い解決方法を提示したプレイヤーを相互評価で決めるという仕組みである。どのようなスペックカードが自分の手札になっても必ず「人間」と「AI」のカードを組み合わせた解決方法を考えなければならず、その過程で人間とAIのより良い社会づくりに自然と意識が向かうよう設計している。
イベント当日は3人がゲームの進行役、1人が調整役、1人が宣伝役として動き、小学生や大学生、家族連れや研究者など幅広い方々にワークショップに参加いただいた。ワークショップ参加者からは、楽しみながらAIへの興味や知識を持つきっかけになったとの声をいただくことができた。また、人数の都合上ゲームの体験は叶わなかったものの本ゲームに興味を持ち、ブースに訪れて話を聞いてくださる方も多くいた。
ゲームの開発当初は、メンバー自身もAIの知識があるわけではなく1つずつ勉強しながらゲームシステムやパッケージデザインの構築を行っていたため困難も多くあったが、この活動を通してその困難をメンバーとともに乗り越えていくことができた。この経験からメンバーそれぞれが大きな自信を得ることができたとともに、アイデアを実現していくプロセスについても多くの学びがあったと感じている。イベントにて参加者からいただいたフィードバックや自分たちが感じた課題を改善、発展につなげるべく今後もさらなるブラッシュアップを続けていきたい。