2019年2月
食品加工学研究室での活動
食生活科学科助手I.O.
食品加工学研究室では、醸造発酵食品である清酒やワイン、ヨーグルトや納豆、パンなどの製造にかかわる微生物(麹菌、酵母、乳酸菌など)について研究をしています。
毎年、2月の下旬に約1週間かけて4年生から3年生へ研究室の引継ぎを行っており、4月から始まる卒論研究に備えて、研究室の決まり事や使い方、実験器具の使い方、菌の扱い方、培地の作り方などを教わります。
はじめに秋田先生からの講義が行われます。
1年間の流れや研究計画の立て方、研究したいテーマの絞り方など、研究の進め方の基本についても学びます。
当研究室でこれまで研究してきたテーマを参考に、4月までに大まかなテーマを決めてくるという宿題が出されました。「○○菌を研究したいが、具体的に何を研究したいのかまだぼんやりとしている」と、悩んでいる学生がほとんどですが、先生のくださったヒントで4月にはしっかりとテーマを固めてくることができると思います。
4年生からは研究で使用する機器の使い方を丁寧に教えてもらいます。
皆さん熱心に先輩の話を聞いています。
機器の使い方を教わること以外にも、実際に寒天培地を作成したり、顕微鏡の使い方と併せて酵母の数を数えたりました。
慣れない動作に戸惑っている様子でしたが、これから何度も実験で必要になる動作となります。まだまだおぼつかなくても何度もやることでどんどん手際が良くなっていきます。
寒天培地をシャーレに流し込む作業では「むずかしい~」という声や、顕微鏡で酵母を数える際には「酵母がはっきり見えてすごい!」「たくさんいる!」と感動の声が上がっていました。
3年生から4年生への質問もたくさんあり、その意欲がうかがえました。
これから1年間、立派に卒業論文を書き上げるまで、共に学んでいけたら良いなと思います。
卒業論文発表会(食物科学専攻)
食生活科学科助手A.N.
2月13日(水)、食生活科学科食物科学専攻の卒業論文発表会が開催されました。
昨年12月に管理栄養士?健康栄養専攻の発表を行いましたが、今回の発表は全57題のテーマを2会場に分けて行われました。
私が担当している研究室には16名の4年生が所属し、「ぶしゅかん」「微生物発酵茶」「アピオス」などあまり馴染みのない食品を研究している学生が多くいます。本日の発表は8題14名です。12月に発表を終えた管理栄養士専攻の2名と、前日のリハーサルから来年度所属の3年生12名が見学やお手伝いに来ています。後輩たちも来年度の研究?発表に向けて先輩たちの様子を目に焼き付けているようでした。
研究室では、数週間前からスライドを作り、訂正を加えながら発表練習を行ってきました。
リハーサルの時には緊張がみえた4年生でしたが、当日朝は差し入れのお菓子を頬張りながらリラックスした様子です。
発表は午後の2番目。頑張れー!と心の中でエールを送ります。
いざ発表会へ!
本番は、発表時間を8分?質疑応答を2分と設定しています。
「(研究テーマの)アピオスの味のことならどんな質問にも答えられる!!」と意気込んでいた4年生。
どのような質問が飛んできたのでしょうか。
皆さん、リハーサル時よりもゆっくり堂々と発表できていて、今までで一番良い発表でした。お疲れ様でした!!
「質問内容が予想外だった。」「緊張した、もうこりごりです!」と感想を述べていた学生たちですが、この緊張が次の成長につながる糧になります。社会に出てからも人前での発表の場がたくさんありますので、良い経験になったのではないでしょうか。
さて、例の質問についてですが、別の研究室の先生から「酵素は???」というもので、アピオスの味についての内容ではありませんでした。
しかし、これから論文を完成させる上で貴重なご質問?ご感想になります。卒業論文は発表会で頂いた質問?感想を取り入れながら先生や研究室の仲間たちとディスカッションを重ね完成させていきます。一年の集大成、どのような論文が完成するのか今から楽しみにしています。