2018年7月
中国料理実習(食物科学専攻3年生)
食生活科学科助手A.S.
今回は、食物科学専攻3年生「中国料理実習」についてご紹介します。
中国料理実習では、中国料理のシェフを先生としてお招きし、食材の扱い方を始め、
本格的な中国料理を学びます。
今回のメニューは、冷拌麺(海鮮冷しそば)、黒醋肉塊(黒酢の酢豚)、
榔子西米露(タピオカ入りココナッツミルク)です。
黒醋肉塊のあんは砂糖を入れているため、片栗粉でとろみをつける際には入れすぎないことと
炒めすぎないことに注意が必要です。
実習中、あんの仕上がり具合を確認していただこうと、先生を呼ぶ声があちらこちらから聞こえましたが、
とろみの加減や照りの具合も適切な班が多く、これまでの実習の成果が見受けられました。
また、榔子西米露には甘納豆が入っています。
「甘納豆を入れるのは意外だったが相性は良かった。」
「甘く濃厚なココナッツミルクに甘納豆が良く合っていた。」などの感想が聞こえてきました。
「中国料理実習」では、シェフの指導の元に、初めて見るような中国の調味料を使う機会も多いため、
中国料理について身をもって勉強することができる貴重な授業です。
中国料理について深く知るとともに、身近に感じてもらえると嬉しいです。
臨床栄養管理実習(管理栄養士専攻3年生)
食生活科学科助手A.T.
セミの声も聞かれるようになり夏が本格化したかのような暑さですが、大学では期末試験にむけて学生さんたちの
勉強も過熱しています。
今回は管理栄養士専攻開講科目「臨床栄養管理実習」の授業風景をご紹介します。
臨床栄養管理実習では、適切な栄養?食事管理の実際を理解し、食事療法のための栄養成分コントロール食や
摂食?嚥下機能に応じた食事形態の献立作成?管理のあり方について実習を通して学びます。
今回の実習では、加齢に伴う機能低下や喉頭?食道などの腫瘍およびその術後など、様々な原因により
食べ物を飲み込みにくくなった摂食嚥下困難者に適した嚥下調整食の実習を行いました。
実習内容は、以下の通りです。
?お茶にとろみをつける(3種の濃度)
?嚥下調整食の肉じゃが調理
早速ですが、なぜお茶にとろみをつけるのでしょうか。
実は、摂食嚥下に支障のない方が普段何気なく飲んでいる「水」は、とても誤嚥しやすいものです。
嚥下調整食として求められる条件の中に、「適度な粘性があるもの」という項目があります。
これは、摂取しようとする水分も例外ではありません。
お茶に「とろみ食用テクスチャー改良剤」を入れ、よく混ぜたら完成です。
写真では見づらいですが、右のグラスに入っているお茶は気泡が含まれていてとろみがついているのがわかります。
嚥下食用の肉じゃがの調理は、まず、皆さんご存知の肉じゃがを通常通り作ります。
調理後、じゃがいもはじゃがいも、人参は人参、というように食材ごとに分け、それぞれをミキサーにかけます。
ミキサーにかけた食材に、ミキサーゼリー用テクスチャー改良剤を入れ、加熱し、固めます。
完成したものは、試食をして特徴的な調理行程や味、テクスチャー等、
調理から試食までで感じたことをまとめます。
試食した学生からは、「ミキサーにかけたように見えない」、「料理らしく見えて美味しそうだった」
といった声が聞かれました。
このようにして様々な患者さんの治療や療養に必要な食事を学びながら、管理栄養士を目指し、
日々勉強しています。