2020年1月
卒業論文発表会練習中!(食物科学専攻4年生)
食生活科学科助手A.N.
卒業式まであと2カ月弱。
現在、食物科学専攻の4年生は2月12日に行われる「卒業論文発表会」に向けて練習に励んでいます。
食物科学専攻では、3年生の後期に研究室に配属されます。そこから丸1年かけ、各々「食」に関わる専門分野の実験や調査研究を行ってきました。
その成果を発表する場が「卒業論文発表会」になります。
私が担当している食品化学研究室は第一会場の一番目の発表ということもあり、一層の緊張感があるようです。
初めての発表練習では声が震えていたり、表情が硬かったりと、まだまだ伸びしろがありそうな様子でした。
発表のスライドは、パソコンで映す印象とスクリーンに映す印象とでは、実はだいぶ見え方が違ってきます。
「黄緑色は後ろからでは見えにくい」、「グラフはもっと大きいほうが良さそう」など意見を出し合い、より良いものに仕上げていきます。
初めて発表を聞いてくださる皆様が、一目見てわかりやすいスライドが理想です。
また、黙読の時と口に出して発表する時とでは発表時間に差があることがあります。
緊張すると早口になりやすいですよね???!
次のゼミ練習日はあと一週間後。
どのように仕上がるかとても楽しみです。
発表時間は8分。微力ではありますが助手の私もお手伝いしていきます。
4年生、頑張れ!!
公衆栄養学実習a(管理栄養士専攻3年生)
食生活科学科助手K.N.
今回は管理栄養士専攻3年生の公衆栄養学実習aについて、ご紹介します。
公衆栄養学は、都道府県や市町村の栄養士として、地域住民の健康づくりを担うために必要な事柄を学ぶ領域です。この実習では、地域住民の健康状態や食事?栄養素摂取状況に関する情報を収集?分析し、活用するための基本的技術を学びます。
情報収集といっても、インターネットで検索すると関連情報はたくさん出てきます。
その中から信頼性の高い情報を見極め、分析?活用しなければなりません。
行政の現場に限りませんが、情報を適切に取捨選択する能力も管理栄養士には必要になります。
これまでの実習では、各自が選択した地域について、インターネットを用いて、国が実施している統計調査のデータや、自治体の健康増進計画の資料を収集してきました。今回は、それらをもとに各自が新たに考案した健康づくり事業をグループ内で相互評価しました。
評価方法は、評価シートの項目に沿って点数をつけていく方法です。
お互いの事業計画案に真剣に目を通し、悩みながら評価する様子がうかがえました。
最後に、評価の高かった学生さんが代表となり、地域の特色、健康課題、事業計画についてのプレゼンテーションを行いました。
地域によって生活習慣も食習慣も異なるので、それに伴い、健康課題も様々です。
地域の特色から健康課題を分析し、改善するにはどうすればいいか、というような流れで
工夫して発表を行っていました。
事業計画は、「バランスの良い献立のレシピをSNSで配信」「飲食店と連携してポイントカードを作成し、野菜メニューを注文するとポイント付与」など様々なアイデアが出されました。
知らなかった地域のことを知るきっかけともなり、学生さんたちは楽しみながら聞いている様子でした。
このように実際の現場で活用できる知識や技術を実践的に学びながら、管理栄養士を目指しています。
教職実践演習(栄養)
食生活科学科助手S.S.
1月に入り、寒さが一層厳しくなってきました。
今回は、管理栄養士専攻?健康栄養専攻の4年生の「教職実践演習(栄養)」の授業をご紹介します。
管理栄養士専攻、健康栄養専攻では、栄養教諭の免許が取得できます。
この授業では、小学生に対して調理実習を想定した授業を学生が行います。
複数の教員が担当するオムニバス形式で行っており、教職課程の先生にも講義をご担当いただいています。
テーマや対象の学年は先生役の学生が設定しています。
今回のテーマは、「行事食を作ろう(節分)」です。
まず生徒に、節分とはどういうものかといった説明や、今回調理する恵方巻き(具材、食べ方)の説明を行います。
授業は、授業の流れを考えた指導案を作成し、指導案に従って授業を進めていきます。
次に、先生役の学生が、師範台で作り方を教えます。
その後、各グループに分かれて調理をし、最後に調理したものをおいしくいただきました。
模擬授業の終了後は、先生役の学生は模擬授業を行ったうえでの反省と感想、生徒役の学生からは良い点?悪い点、改善点について意見を出してもらい、互いに討議します。
先生役の学生からは、「授業の準備を入念に行っていたが、実際に授業を行ってみて準備が不十分だった」といった意見や、生徒役の学生からは、「冒頭での説明と実習の内容に相違する点があったので、改善したほうが良い」との意見がありました。
お互いにより良い授業を作っていこうという雰囲気が感じられました。
これまで実践してきたことを生かして、子どもたちに興味?関心を深めてもらえるような授業ができることを期待しています。
調理室の紹介
食生活科学科助手M.S.
新しい年を迎え、大学は冬休みが終わり、いよいよ期末試験が近づいています。
今回は、実践女子大学の4つの調理室についてご紹介します。
各実習室に様々な調理機器が整っており、多くの授業で利用されています。
どの実習室も基本的な使用方法は同じですが、それぞれ特色にあわせた調理実習が行われています。
まずは一番大きな本館1階の実習室です。
ガラス張りで授業の様子が外から見える構造となっています。
スチームとオーブンを同時に使うことで焼く、蒸す、煮るといった様々な加熱調理ができるスチームコンベクションオーブン、急速冷却ができるブラストチラーといった最新の設備も整っています。
広々とした実習室には、大きなモニターが完備されており、先生方の細かな手の動きや調理のポイントなどを見ることができます。
続いては本館2階の調理室です。
この実習室は2つの実習室が、更衣室を介して区切られていて、それぞれの実習室で授業を行います。
204実習室は大型ガスコンロがあるため、火力を必要とする中国料理実習などに適しています。
202実習室は主にテーブルマネジメント演習で使用しており、陶器や茶道具など食器類が豊富にそろっています。
最後は5館1階の調理室です。
5館調理室は古くから使用されており他の実習室とは雰囲気が異なります。
しかし、実習台や調理道具など手入れが行き届いているため清潔な状態が保たれています。
中華鍋や蒸篭、卵焼き器やゼリー型など和、洋、中とどの分野にも対応できる実習室となっています。
本校に訪れた際は、ぜひ調理室にも注目してみてくださいね!
食品加工学実習
食生活科学科助手I.O.
大学の銀杏並木もすっかり落葉し、寒さもひとしお身に沁みます。
さて、今回は食物科学専攻3年生?健康栄養4年生の「食品加工学実習」をご紹介します。
食品加工学実習では、加工食品を実際に作り食材の特性について学びます。
今回は豆腐作り(木綿豆腐と絹ごし豆腐)を行いました。
実際に大豆から豆乳を絞り、凝固させるまでの作業をすべて行います。
本来職人技が必要な豆腐作りですが、製法に従って正確に作るときれいな豆腐が完成します。
木綿豆腐と絹ごし豆腐とでは製法が異なり、凝固剤も異なります。
木綿豆腐は金属塩による凝固を利用しています。にがりや硫酸カルシウムを添加し、
凝固物を木綿を敷いた木型に詰め、上澄み液と分離することで豆腐ができます。
木綿豆腐は凝固剤の添加のタイミング(温度管理や時間)が難しいので、先生のデモンストレーションをしっかりと見て
各班失敗することなくしっかりと凝固した木綿豆腐を作ることができました。
絹ごし豆腐は酸凝固を利用し、グルコノデルタラクトンを添加することでムラなく均一に凝固させることができます。
また、木綿豆腐に比べ濃いめの豆乳を使用しているため仕上がりがつるんとしているのも特徴です。
豆腐の試食はお醤油で食べるほかに、食品加工学実習の第1回目の授業で仕込んだお味噌と合わせてお味噌汁にしていただきます。
味噌から豆腐まで、すべて自分たちで作ったお味噌汁にみなさん感動している様子でした。
加工食品がいかにして製造されているか、それが意外と自分でも作れるということがわかる授業だったという声もありました。
食材の特性を知ることで、様々な加工食品の製造原理が学べたのではないでしょうか。