2019年12月
給食実務学内実習(健康栄養専攻3年)
食生活科学科助手Y.Y.
今回は健康栄養専攻3年生の必修科目「給食実務学内実習」をご紹介します。
この実習は、1年から2年次までの座学授業で学んだ、栄養士として集団給食を提供するための知識を活かし、学生が自分たちで考え作成した献立を100食分調理し実際に学内で販売しています。
厨房内や仕込み?調理作業は厚生労働省が定める大量調理施設衛生管理マニュアルに則り、食中毒が起こらないよう衛生管理を徹底します。
下処理を行う「汚染作業区域」と、加熱調理を行う「非汚染作業区域」とでエプロンや包丁やまな板?器具等を区別し、用途や食品別に色分けをして解りやすく混合しないように使用しています。
大量調理と家庭調理との違いは様々ありますが、なんといっても『食材量の多さ』です。
切る野菜量が多く、給食提供時間の11時30分に間に合うように学生も必死に作業をしていました。また、大量調理では食材への付着水(洗った際等に付く水)が多く、炒め料理等は付着水が多いまま調理し味付けをしてしまうと調味料は薄まり、味がぼけてしまいます。
味がぼけるのを防ぐために、炒め料理はスピナー(サラダ等を調理する際に使用する水切り)を使用し、極力水を切ってから調理します。
今回の献立は、ご飯、チーズタッカルビ、もやしと水菜のナムル、中華風コーンスープ、りんごです。
献立は、毎年の流行を取り入れ、お客様を飽きさせないよう工夫をして学生が考えます。
チーズタッカルビは大好評で見事完売しました!
給食提供時間は11時30分から約1時間半ですが、いつ召し上がっても適温の最高状態で提供するために様々な工夫が必要です。
今回のチーズタッカルビは、提供直前まで器を温蔵庫で温め、チーズを10人分ずつ小鍋で加熱しながら盛り付けをすることでチーズを温かくとろけた状態で提供することができました。
お客様アンケートでは「給食でチーズタッカルビを食べるのは初めてで嬉しかった」や「チーズが濃厚で伸びもよく、具と良く絡んでおいしかった」等の高評価を頂きました。
この実習は通年科目で、4月から今まで様々な献立を経験してきました。4月は大量調理に慣れていなかった学生たちも、約8カ月を経て「4月よりも臨機応変に動けるようになった」や「衛生管理について座学での学習を踏まえ実際に体験することで、理解を深めることができた」「大量調理は大変だけど楽しい」等、自分たちでも成長や達成感を感じている様子でした。
この経験を生かして、立派な栄養士になるようこれからも頑張りたいと張り切っていました。
残りの実習もその調子で頑張ってほしいです。
卒業論文発表会(管理栄養士専攻?健康栄養専攻)
食生活科学科助手M.S.
12月1日(日)、食生活科学科では管理栄養士専攻と健康栄養専攻の卒業論文発表会が行われました。
自ら立てた計画に基づき地道な調査?実験を重ね、約1年という長い時間をかけて執筆する卒業論文は、
学生たちにとって大学生活の集大成と言ってもよいでしょう。
本発表会では研究成果の発表?質疑応答を通し、これまでに培ってきた課題解決能力やプレゼンテーション能力を発揮しつつ、研究テーマへの理解をより一層深めていきます。
時をさかのぼること数日前???
各研究室では本番に向けての最終調整が行われていました。
先生と意見を交わしながらも息を合わせ、発表スライドや原稿の内容を詰めていきます。
また、発表練習も数か月前から綿密に行います。
事前にゼミ生同士で様々な質疑を投げかけ合い、本番に備えるのです。
そして、当日。
会場には多くのご来賓や下級生が訪れ、背筋がすっと伸びるような緊張感の中、発表会がスタートしました。
今回の演題を一部抜粋してご紹介します。
?ご飯茶碗の内側の染付絵柄が飯のおいしさに与える影響
?野外から分離した酵母による飲みやすい清酒製造の試み
?女子大学生の生活習慣?体型認識と体組成に関する研究
?アレルギー患者のための卵を使わないオムライスの試み etc...
研究室ごとの特色はありますが、どのテーマも私たちの食生活や食文化と密接に関わるものです。
発表を聴きながら小さくうなずいている方もいて、会場全体が大きな関心をもって研究内容と向き合っている様子でした。
中でも将来壇上に立つことになる下級生たちは、とりわけ熱心に耳を傾けていました。
緊張した面持ちながらも堂々と発表し、一つひとつの質疑に真摯に応える学生たちの姿に、4年間の大学生活で得た力量をまざまざと見せつけられたような思いがしました。
発表会終了後もまだまだ気は抜けません。研究内容をまとめ上げ、卒業論文を完成させて提出する作業が待っています。
まさに学生生活のラストスパート。時には一息つきながら、心残りのないように駆け抜けてほしいと思います。
基礎調理2(食物科学専攻2年)
食生活科学科助手K.K.
食物科学専攻の必修科目である「基礎調理2」の授業をご紹介いたします。
「基礎調理2」では2年生前期に行われる「基礎調理1」で学んだ基本的な知識や技術をさらに定着させることを目指しています。
今回の内容は少し早めのおもてなし料理(クリスマス料理)でした。
メニューはこちらです。
?Potage crème de Carottes
?Poulet roti
?Decolation cake
?Cranberry Punch
?Pommes de terre la langlaise
今回は焼き上げたスポンジケーキをカットし、一人一人デコレーションしていきました。
可愛いサンタやトナカイの飾りに苺、アラザンも乗せ、みんな楽しそうに盛り付けていました。
次回の基礎調理2はお正月料理です。
実習を通してクリスマス料理、お節料理と学んだ成果をぜひ冬休みにご家族に振る舞ってほしいなと思います。