地域活性化手法の開発
<指導教員>須賀 由紀子
<発表期間>2021年10月2日~2021年10月16日
<発表場所>日野市立カワセミハウス パネル展示
現代生活学科、須賀ゼミナールでは、持続可能な地域づくりをテーマとしている。本プロジェクトでは、日野市ブランドの一つ、多摩地域最古のTOYODA BEERを地域づくりのツールとして活かす手法開発をテーマとする。
周知のように、TOYODA BEERは2015年に市民参加型で復刻され、現在、年間約3万本の出荷実績を持つが、コロナ禍の中で、取扱い店舗は時短?休業等を余儀なくされ、各種イベントも中止が相次ぎ、大手メーカービールの価格にも太刀打ちできず、必ずしもこの先明るいとはいえない。TOYODA BEERは、品質の面でも数々の賞を受賞しており、地域や環境に対して強い思いのある人をつなぎ、SDGs意識醸成のツールとしても活かすことができる。せっかくの日野の地域資源である地ビールが、沈滞することのないよう、TOYODA BEERを愛する人を増やし、もっと地域活性に活かせるよう、地元住民を巻き込んだ地域ブランド?コミュニティの構築を考えていく。
具体的活動としては、チームメンバーが協力して、先進事例やTOYODA BEERがつなぐこだわりの人々に関する取材?調査、TOYODA BEERと他の地域資源をつなぐ地域交流イベントやしかけの考案、TOYODA BEERの物語性を踏まえた魅力的なプロモーション企画などを行う。そして、活動プロセスの記録、実践結果を検証し、活動成果をまとめる。
News
2021年度
2017年より須賀ゼミ 地域?生活文化ゼミが地域の方々と協力して開催する OKTOBERFESTにて、日野市の地域資源である、豊田ビールの紹介パネルを展示した。
例年の OKTOBERFESTは1日開催であったが、今年は感染諸対策のため 2 週間の分散開催で行った。そのため、展示期間も長く取ることができた。
施設の窓ガラスに、外からでも見えるように展示したことで、普段通り道としてしか利用していなかった施設前の通路を多くの方々が足を止めて、見てくださった。展示のテーマとしては、基礎調査結果に基づき「豊田ビールのラベル から見た日野 」と定め、「明治期の日野」「豊富な 水 資源」「復刻」「ワイン瓶とコルク」「商標登録とトレードマーク」「石川酒造」の 6つに分けて紹介した。さらに、実践女子大生が豊田ビールのラベルを現代風にデザインした作品も一緒に展示することで、新たな豊田ビールの可能性を提案した。
これまでのOKTOBERFESTでは 豊田ビールを味わいながら、製造や復刻のこだわりを語り合うことで、地域の方々の理解を深めてきたが、今年は 飲食を伴うイベントを開催するのが難しいということで、例年のような生ビールでの販売は中止し、このようなパネル展示というかたちで地域の方々へ 豊田ビールに対する 理解を深めた。生ビールの販売は行わなかったが、代わりに家に持ち帰って飲める瓶の豊田ビールの販売をOKTOBERFEST の初日と最終日に限定 80 本で販売したところ、展示に興味をもって購入してくださる方も多く、無事完売することができた。
この活動により、より多くの方々に日野市の地域資源である豊田ビールの存在を周知させることができた。さらにOKTOBERFEST だけでなく、常磐祭のゼミ紹介ブースでも豊田ビールにまつわる展示を行ったことにより、日野に住む方々だけでなく、外の方々にも豊田ビールの魅力を発信することができた。