量的分析の手法を磨く
<指導教員>髙橋 桂子
<発表日時>2021年 11月12日,13日
<発表場所>日野常磐祭ポスター発表
生活経済学ゼミの卒業論文は、独自に調査票を作成して、Googleフォームなどでデータを収集し、回帰分析?パス解析など多変量解析を用いて仮説検証を行う、というスタイルをとっている。
量的データ分析に関しては昨今、マルチレベル分析、傾向スコア分析など新手法を用いた論文が散見される。とりわけ、同一調査票を複数集団に配布する調査では、これら新手法を用いることでより精度の高い結果が得られることが検証されている。
そこで今年度は、生活経済学ゼミ3?4年生が、実践的な調査活動を通して、これら新手法を学ぶ。
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2021年度
高橋ゼミ(生活経済学ゼミ)での卒業研究は、生徒が独自に調査票を作成し、Googleフォームなどを用いてデータを100以上収集し、それを相関、一元配置分析に終始するのでなく、重回帰分析やプロセスを解明するパス解析など発展的な解析を行い、真実に迫ろうという研究スタイルをとっている。
量的データ分析に関しては重回帰分析、パス解析に加えて、昨今ではマルチレベル分析、対応(コレスポンデンス)分析、傾向スコア分析など新たな手法を用いた論文が散見される。さらには、同一対象者に繰り返し調査するパネル分析も増えてきた。このパネル分析などでは、数日間にわたり1日数回、ランダムに測定を実施する経験サンプリング法や、ランダム化比較試験を行うことで、より精度の高い結果が得られることが知られている。
より頑健な結果を得るには、①サンプル数を増やす、②分析手法を高度化する、ことが考えられる。①では今年度はインターネット調査(テーマ:高齢者の特殊詐欺。対象:70歳以上の男女。サンプル数:200名。本学倫理審査委員会の承認を得ている)を実施し、②では昨年度に引き続き、経験サンプリング法を用いた調査を実施した。4年生(9名)で量的調査により卒業研究を行った7名中5名が、新しい分析手法を採用した研究に取り組んだことは、多いなる成果である。