坊 隆史先生
働く人のこころを心理学でサポートする
坊 隆史(BOU Takashi)/人間社会学学科
公認心理師、臨床心理士、精神保健福祉士。
関西大学文学部卒。立命館大学大学院応用人間科学研究科修士課程修了。東洋学園大学人間科学部専任講師、准教授を経て、2024年より現職。心理職としては、富士通株式会社、株式会社島津製作所などで主に産業領域の心理支援に従事してきた。現在も官公庁、民間企業等で職場のメンタルヘルス支援や心理教育に携わっている。
Q1.先生の研究分野は何ですか。その研究を始めたきっかけは何ですか
臨床心理学、とくに働く人や組織のメンタルヘルスに関する心理支援です。きっかけは大学院時代にお世話になった方からの声かけで企業の現場に入りました。はじめは自分が働く人に支援ができるか心配でしたが、ビジネスの最前線で活躍されている方を支えることの魅力に気づいて現在に至っています。最近は、産業領域の公認心理師や臨床心理士に求められるコンピテンシー(能力?資質)について研究しています。
Q2.先生が担当されている授業の中で、学科を決める1年生やゼミを決める2年生におススメの授業は何ですか
1年生時は必修科目の「心理学概論」です。心理学の考え方やさまざまな分野を幅広く紹介します。慣れない言葉も出てきますが初めて学ぶ方が大半なので安心して受講してください。2年生時は「応用心理学」をおススメします。学問としての心理学について日常生活で活用することを目指す分野が応用心理学です。この授業では大学生にとって身近なテーマ(化粧、ダイエット、お金の使い方、SNSなど)について解説します。
Q3.先生のゼミはどのような活動をしていますか。どんな雰囲気ですか
3年生前期はコミュニケーションワークを繰り返してゼミ生の人間関係を深めます。後期は私の専門領域に関する文献を通して心理学を深く学びます。4年生は卒業論文の執筆に励みます。私のゼミでは私の専門上、就職支援に力を入れていて、ゼミ内就職セミナーを開催したこともあります。その他、ゼミ生のアイデアに沿ってたこ焼きパーティをするなど、年々異なる面白さがあります。
Q4.先生のゼミでは、どのような卒業論文のテーマがありますか
ゼミ生自身の興味?関心を深めて心理学の研究方法から検討しています。過去のキーワードとして、「満員電車のストレス」「ギャンブル依存」「お風呂の癒し効果」「趣味に使う金銭感覚」「お店のクレーマー」「化粧の心理効果」「強運とは何か」「先延ばしの心理」などがあります。私の専門領域(職場のメンタルヘルス、産業?組織心理学)からテーマを決めるゼミ生も多いです。
Q5.先生の大学時代の楽しかった思い出は何ですか
ごく一般的ですがアルバイトとサークル活動を楽しんでいました。高校までとは違って家庭と学校を超えた“社会”に参加できたことが印象深いです。アルバイトでお金をいただく、サークル活動では自分たちの責任で自由に楽しむ経験をすることができて、良い社会勉強になりました。ゼミで出会った仲間を含めて大学時代の人間関係は大切な財産になっています。
Q6.受験生に人間社会学部に入学したら、どのような学生になってほしいですか
好奇心をもってさまざまなことにチャレンジできる学生になってください。大学生活は高校までの生活と大きく変わります。人間社会学部の専門的な学びはもちろんですが、社会参加することで多くの学びや出会いがあります。大学時代にしかできないこともたくさんあります。大学生に平等に与えられた4年間という時間を楽しみながら成長してもらえることを願っています。