初見 康行先生
「仕事?働く」を考える
初見 康行(HATSUMI Yasuyuki)/ビジネス社会学科
同志社大学文学部卒。株式会社リクルートHRマーケティングにて法人営業、人事業務に従事。一橋大学大学院商学研究科博士後期課程単位取得退学。2017年、一橋大学博士(商学)。いわき明星大学、多摩大学を経て、2024年より現職。主な著書に『若年者の早期離職』(中央経済社)、『人材投資のジレンマ』(日本経済新聞出版)など。
Q1.先生の研究分野は何ですか。その研究を始めたきっかけは何ですか
専門は経営学の「人的資源管理」です。もともと民間企業に勤めていた時は、人事部で新卒採用の仕事をしていました。そのため、経営学の中でも「人」を扱う、人的資源管理に興味を持ったのがきっかけです。現在は大学生のインターンシップをテーマにした研究など、キャリア?デザインに関わる分野にも研究範囲を広げています。今後も「仕事?働くこと」を軸として、研究活動をしてきたいと考えています。
Q2.先生が担当されている授業の中で、学科を決める1年生やゼミを決める2年生におススメの授業は何ですか
「人的資源管理」(2年生)がおすすめです。人的資源管理とは、企業の中で「どうしたら従業員が生き生きと働けるか?」を、学問的?科学的に考えていく経営学の一分野です。人は「心」を持った存在なので、絶対の正解はありません。企業の発展段階や業種?職種、もしくは働く人のライフステージによっても人的資源管理の在り方は変わってくるでしょう。そのような正解のない問題を考えることが好き、企業の「人」の問題に興味がある皆さんにおすすめの授業です。
Q3.先生のゼミはどのような活動をしていますか。どんな雰囲気ですか
初見ゼミでは「仕事?働くこと」をテーマに活動していく予定です。ゼミ生にはインターンシップへの参加、卒業研究を通して、自分にとっての「仕事?働くとは」を探求していって欲しいと考えています。
Q4.先生のゼミでは、どのような卒業論文のテーマがありますか
2024年度から担当予定です。
Q5.先生の大学時代の楽しかった思い出は何ですか
京都の大学だったので、(京都らしいことをしてみようという安易な考えで)裏千家茶道部に所属していました。また、大学時代はずっと大学の寮(当時のアーモスト寮)に住んでいました。自治寮だったので寮運営を15名の寮生で考えるなど、色々大変でした。今は文化財に指定されて廃寮になってしまいましたが、多様な価値観の人たちと過ごした濃密な共同生活経験は、今でも大切な思い出になっています。
Q6.受験生に人間社会学部に入学したら、どのような学生になってほしいですか
大学4年間を通して、自分自身の「ユニークネス(独自性や個性)」を発見?形成して欲しいと思っています。VUCAな時代(不確実が高く、将来が見通せない時代)においては、「言われたことをきちんとやる」だけでは価値は生み出せません。自分自身の独自性や個性を磨き、「あなたにしか出来ないこと?あなただから発揮できる価値」にこだわってみてください。人間社会学部での「幅広い教養」、「PBLによる実践経験」、「豊かな友人関係」は、きっと皆さんのユニークネスの発見?形成に役立つでしょう。