食品栄養学研究室ゼミ
<指導教員>白尾 美佳
<活動期間>2018年7月15日~2019年3月20日
<発表場所>常磐祭
?キノコ類に含まれる旨味成分に関する研究
しいたけならびにきくらげを自分で栽培する。これらの試料中のうまみ成分であるグアニル酸量を測定する。また、しいたけ農家が生産した試料についても同様に測定を行う。さらに、これらの試料の保存、調理条件を変化させグアニル酸量の違いを検討する。
?柑橘類に含まれるテルペン系物質の保存条件による変化に関する研究
柑橘類中のテンペン系物質の種類等についてGC/MSで特定する。また試料の保存条件を変化させ、これらの物質量の変化を検討する。
?油で処理した菓子の劣化に関する研究
市販ならびに自作のポテトチップスの劣化について酸化、過酸化物価などを測定し評価方法の検討をおこなう。
?地域生産される野菜の抗酸化能に関する研究ならびに野菜を活用した料理への応用
野菜を自ら作り、野菜中の抗酸化能に関して測定する。さらに、地域で生産された野菜についても同様に測定する。また、これらの野菜を活用した料理を考案する。
?都会と地方都市に住む住民の食生活や食嗜好と食育に関する意識の違いに関する研究
東京都ならびに恵那市住民の食生活や食嗜好等についてアンケート調査を実施し、都会と地方都市で生活する人々の食生活の状況と食嗜好の違いについて調査研究をおこなう。
?若者の食生活と食嗜好に関する調査
高校生と大学生を対象に、食生活の実態と食嗜好に関する調査をおこない、その問題点等について解析する。
News
2018年度
本取組については、以下の項目で実施した。
1. 柑橘類に含まれるテルペン系物質の鏡像異性体に関する研究
柑橘類中のテルペン系物質の種類等についてGC/MSで特定し、試料の保存条件を変化させ、これらの物質量の変化を検討した。
2. 油で処理した菓子の劣化に関する研究
市販ならびに自作のポテトチップスの劣化について酸化、過酸化物価などを測定し評価方法の検討をおこなった。
3. 学内栽培及び地場産野菜の活性酸素消去作用に関する研究
野菜を自ら作り、野菜中の抗酸化能に関して測定した。さらに、地域で生産された野菜についても同様に測定し、野菜の有効性について抗酸化能から考察した。
4. 地域住民の食生活及び食育の意識に関する調査研究
日野市ならびに恵那市住民の食生活や食嗜好等についてアンケート調査を実施し、都会と地方都市で生活する人々の食生活の状況と食嗜好の違いについて調査研究をおこなった。
5. 青年期の食生活と咀嚼に関する研究
高校生と大学生を対象に、食生活の実態と食嗜好に関する調査をおこない、その問題点等について解析した。
6. キノコ類に含まれる旨味成分に関する研究
しいたけならびにきくらげを栽培し、水分、脂質、タンパク質、無機質の分析と炭水化物の量を算出するとともに、うまみ成分であるグアニル酸の分析を行い、試料の保存条件、調理条件の違いによる、グアニル酸量の変化を検討した。
7. 玄米中のγ—アミノ酪酸(GABA)に関する研究
発芽玄米にはGABAが含まれていることは広くしられているが、白米を浸漬させることによりどのようにGABAが増加するのか、またアミノ酸組成がどのように変化するのか検討した。
なお、実施した活動の発表については、6月のオープンキャンパスならびに11月の常磐祭において活動発表をおこなった。11月の常磐祭においては、以上のゼミの学生たちが各個人の研究テーマの発表に加え、全員で下田先生の故郷である恵那の特産である「ゆず」をテーマに「ゆず中のリモネンの鏡像異性体の分析ならびに活性酸素消去作用に関する研究」および「恵那市と日野市の住民の食生活に関するアンケート調査研究」をおこない、展示およびポスター発表をおこなった。一方来場者には恵那市笠置農家に依頼したゆずを使った「ゆずジュレ」や「ホットゆず」の提供をおこなった。