栄養生化学研究室(中村 彰男 教授)
研究室のご紹介
日本は世界でも類を見ない超高齢化社会に突入しました。身体が元気で長く生きるためには食生活が基本です。食の欧米化に伴い生活習慣病(糖尿病、高血圧など)を発症する人は年々増加しています。これらの生活習慣病にかかるリスクは、生まれる前の胎児期の9ヶ月でほぼ決まってしまうという驚愕の事実が明らかになってきました。英国サウサンプトン大学のデビット?バーカー博士が子宮内低栄養環境下で生まれた子供が、将来、成人期の疾病リスク負うとする「生活習慣病胎児期起源説」が世界を震撼させました。その後、多くの疫学的な研究が進み、グルックマンとハンソンにより、疾患だけでなく、将来の健康に関しても、胎児期から幼小児期の環境に強く影響を受けるとする幅広い概念としてのDevelopmental Origins of Health and Disease( DOHaD;ドーハッド)説が世界中で注目されています。恐らく昔から「三つ子の魂百まで」と言われるように多くの先人達はこのことを経験的に知っていたのでしょう!栄養生化学研究室ではDOHaD説を分子レベルで解明する為に子宮内環境を実験室で再現する研究を行っています。さらに「食育は胎児期から」をモットーに健康寿命を延ばすためにどの様な食生活が大切かに関しての研究?教育?啓蒙活動を進めています。
研究室イベント
栄養生化学研究室は新しく2018年の春にスタートした研究室です。今後、ゼミ生を中心に様々なイベントを通じて親睦を深めて行きたいと思います。栄養生化学研究室では、4年間の締めくくりとして、最も大学らしい研究室を主催したいと思います。皆さんが実践女子大学で学生生活を過ごすことができて本当に良かったと思えるような研究室にしたいと考えています。