2021年3月 文学研究科美術史学専攻 卒業
教員採用試験合格体験記
今年度の教員採用試験の受験を通して、本当に多くの学びを得ることができ、教員志望への意志も一層、明確になりました。試験までにはまず、限られた時間の中で対策に全力を尽くせるよう、できるだけ実行?継続可能な計画を立て、書き出しました。毎日計画通りにできるわけではありませんでしたが、計画を視覚化しておくことで遅れた分を取り戻そうとする意識も芽生え、自分のルールを自分で守れるように努力し、試験前には達成できるようになっていました。常に焦りはありましたが、続けていく過程で少しずつ力がついていくことが自信に繋がり、「もう何も思い残すことはない!」という気持ちで試験に臨みました。それでも試験では不安が残る出来でしたが、自信をもって取り組めたことが一次試験合格に繋がったのではないかと思います。
二次の面接試験までには、様々な先生方に対策をしていただき、質問に対して冷静に考えて返答する対応力の重要さや柔軟な考えをもつことの大切さを学びました。そして、日頃から学校教育の話題にさらに主体的に関心をもつことや、漠然とした考えを簡潔にまとめることを意識的に行っていこうと、改めて思いました。
また、私が最も苦戦したのは、実技試験でした。実技には昔からとても苦手意識があり、それがコンプレックスでもありました。しかし、美術の教員になるからには、私のように制作活動に苦手意識を抱く生徒にも、挑戦することの大切さや、美術の底なしの魅力を伝えられるようになりたいと思い、試験対策を機に真剣に向き合いました。大学での実技対策講座に加えて、絵画教室にも通い、何度も心が折れそうになりながら、練習をする手だけは止めずに日々描きました。その中で少しずつ手応えが得られるようになり、美術への解釈や考え方が広がっていくことを実感しました。
試験までには何度も「しんどい!」と思う時がありましたが、それを乗り越える度に、自分自身の成長を感じることもできました。私は教員採用試験を経験して、改めて、日頃より本当に沢山の方々からお力添えいただいていることを実感しました。これからも感謝の気持ちを忘れずに、私も生徒や周りの方々を応援できる教員になっていけるよう、日々研鑽を積んでいきたいと思います。