環境科学?エネルギーゼミ
<指導教員>菅野 元行
<活動期間>2019年4月12日~2020年2月28日
<発表場所>常磐祭およびエコプロ2019
現代生活学科の環境科学?エネルギーゼミでは、学生が学術活動を発揮できる大学というコミュニティの中で実現可能な環境活動、並びに自然エネルギーの導入を目指したエコキャンパス構想の実現に向けて研究教育を行っている。その端緒として、今年度はゼミの学生が割り箸やペットボトルのキャップの分別回収による廃棄物有効利用の環境保全、さらに太陽光発電やバイオマスの使用による自然エネルギーの実現の可能性について研究を行い、研究内容の発表を行う。
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2019年度
2019年度の現代生活学科 環境科学?エネルギーゼミでは、大学の中で実現可能な環境活動によるエコキャンパス構想の実現に向けて研究教育を行いました。昨年度から始めた割り箸やペットボトルのキャップの分別回収に加えて、コンタクトレンズ空ケース、キッチンスポンジ、ハブラシの分別回収を追加し、廃棄物有効利用による環境保全について研究を行い、常磐祭(日野キャンパス)ではワークショップ、エコプロ2019では研究内容の展示発表を行いました。
具体的には、割り箸やペットボトルのキャップを大学生が分別したくなる回収ボックスの作成から始まり、実際に回収し、他所に提供する作業、それぞれの回収後の利用方法に関する調査、廃棄物問題や環境保全に対する大学生へのアンケート調査による大学生全体への環境保全意識の啓発、学生の目につくような広告の作成、節電に関する広告の作成など、幅広い方法から持続可能で低炭素な循環型社会の構築を目指した実践的学術活動を展開しました。
①常磐祭(日野キャンパス)
ペットボトルのキャップをリサイクルしたプレートを使用して、フォトフレームやアクセサリーの金型に貼り付けてオリジナル作品を作るワークショップを1日行いました。このことにより身近な環境への理解度などを改めて考える場、またそれを次から意識し、習慣化してもらえるような場を提供することを狙いに、休み時間やゼミの時間等を有効活用しながら準備を進めてきました。
限られた予算の中でフォトフレームやアクセサリーの金型等の部品を購入せざるを得なかったため一日のみの実施となりましたが、常磐祭のパンフレットにはこのような活動が記載されていない「ゼミナール活動等の学術的な活動活性化」の部屋とは思えないほど多くの方々が足を運んでくださいました。ワークショップ参加の方々にはとても好評で、内容、狙いともに目標は達成できたと思います。
②エコプロ2019
日野キャンパスをエコキャンパスにすることを目標に活動しています。昨年度から始めた割り箸やペットボトルのキャップの分別回収に加えて、コンタクトレンズ空ケース、キッチンスポンジ、ハブラシの分別回収を追加しました。より多くのキャップや割り箸を集めるために回収BOXを新たに設置し学内の多くの場所に設置しました。その一部は、ペットボトルのキャップをリサイクルしたプレートを使用してカラフルなBOXに仕立て上げました。
さらに、アイシティの行っているコンタクトレンズ空ケースの回収、テラサイクルジャパンの行っているキッチンスポンジ(3Mとの共同事業)、ハブラシ(ライオンとの共同事業)の分別回収を追加しました。それぞれの回収箱を設置するとともに、これらの回収を啓発する広告を作成しました。さらに、キッチンスポンジについては食生活科学科の調理実習で多く排出されると考え、食生活科学科に回収を依頼するポスターも作成しました。
一方、温暖化抑制のためには自然エネルギーを導入することが最も大切ですが、一般的な電力を使用している場合は節電により温室効果ガスである二酸化炭素を削減することができます。そこで、節電を啓発するためのポスターを職員の方から依頼され、2019年のゼミ生が2種類作成しました。これらのポスターは渋谷?日野両キャンパスに掲示されています。
資源循環業の企業のCSRレポートの作成に環境科学?エネルギーゼミの3年生7名が携わりました。具体的には広報業者が仲介して行いましたが、実際に資源循環業の大谷清運株式会社様の事務所や工場を見学し、社長や社員の方々のインタビューを行い完成させたものです。ゼミの学生は現代生活学科2?3年生設置の「環境の化学と工学」で学んだリサイクルの知見を基にしながら、実際に工場を見学したり、社長?社員の方々の生の声を聞くことで、現代社会にとって欠かすことのできない資源循環業の理解を深めました。大谷清運の社長や社員の方々からお褒めのお言葉をいただき、ゼミ生は大いに自信を付けたようです。
大企業はもとより、大学でも充実した環境報告書が発行されている現在、本学でも環境科学?エネルギーゼミの3年生10名で「環境?エネルギーゼミの学生が作成 実践女子大学 環境報告書 2019」を作成しました。実践女子大学では初めての環境報告書ということもあり、ゼミの活動が中心となりましたが、日野キャンパスの自然環境、校舎の環境配慮、現代生活学科で取得できる環境系資格、ゼミ生が前期に携わった企業のCSRレポートの作成、1?2年生が参加したエコ×エネ体験ツアー、そしてゼミ生が学長先生にインタビューした記事も掲載しています。最終的には監修役の菅野教授の指導の下、印刷所に入稿して完成となりました。完成した環境報告書は12月のエコプロ2019で配布しました。エコプロでは多くの方々に環境報告書を手に取っていただき、たくさんのお褒めの言葉をいただきました。
以上のゼミの活動についてエコプロ2019で出展したところ、企業や他大学とのつながりも増え、学生自身にとって貴重な体験となりました。いくつかの企業とは具体的に教育連携に動き始めています。
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