公衆栄養学実習a(担当:森川 希 准教授)
管理栄養士が働く分野の一つに行政(都道府県や市町村などの地方自治体)があります。行政栄養士は、地域住民の健康づくりを目指して、さまざまな食生活改善プログラムを企画?実施しています。この実習では、地域の実態に即した活動を進めるための流れを学んでいきます。
実習の最初に、学生は自分が関心のある地域(都道府県とその中の市町村)を自由に選択します。実習期間中は、基本的にその地域について情報収集をすすめ、最終的に新しい公衆栄養事業計画を立案し、プレゼンテーションを行います。調査はインターネットを用いて、国が実施している統計調査のデータや、自治体の健康増進計画の資料を収集します。さまざまな系統の資料から必要な情報を見つけて活用できることは、行政栄養士の職務に限定されない重要なスキルだと考えています。
これと並行し、24時間蓄尿による尿中食塩排泄量の測定も行います。食塩摂取量を正確に測る究極の方法を体験することで、食事調査の意義や限界について理解を深めてもらうことが狙いです。学生は、「一日分の尿を集める」という人生初(!?) の宿題に戸惑いつつも、測定結果には興味津々です。
この他にも、3~4名のグループでの質問票作成や、学生同士で食事内容の聞き取り調査をするグループワークも取り入れています。グループワークでは、教員が役割分担を指示しなくとも、自然とリーダーシップをとる学生がいたり、お互いにパソコンを教えあったりする光景が見られます。
管理栄養士に求められる課題発見能力やコミュニケーション能力を楽しみながら身につけられる授業を目指しています。
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