2014年 英文学科3年次 フレーザーバレー大学(カナダ)
海外留学体験記
大学1年生の後期最初の授業で実践女子大学の言語文化研究センターが斡旋している交換留学のチラシを目にしたとき、私は「今しかない」と思い、カナダへ8か月間留学することを決心しました。選考結果で留学することが決まり、実践女子大学の代表として、日本の代表として海外で学ぶという意識が高まりました。留学では、英語はもちろん、カナダについての知識や、移民の国ならでの体験など様々なことについて肌で感じ学びました。
留学当初は、事前に英語を勉強していったにもかかわらず、現地の人とコミュニケーションが成り立たたず、枕1つ買うのにレジの流れをとめ、長蛇の列を作ってしまったこともありました。その時、私のすぐ後ろにいたお客さんが嫌な顔ひとつ見せることなく助けてくれました。またバスの運転手との乗り降りの際に挨拶を交わす文化はとても暖かく感じました。
カナダは、日本人をはじめ、様々なアジア系や南米系、ヨーロッパ系などたくさんの人種が集まっている国です。授業では、クラスにも様々な国から来た人たちと一緒になり、文化を共有することができました。そして、そこで私の中のそれぞれの国に対する先入観(中国人=○○、韓国人=○○など)が、なくなりました。人の性格は、文化の背景などに影響されるかもしれません。しかしその国の文化や背景だけで人を判断するのはよくないことに気づきました。日本人でも寿司が嫌いな人がいるように、餃子が嫌いな中国人、キムチが嫌いな韓国人がいたのです。私は、この留学を通して、英語をコミュニケーションの媒体として様々な国の人たちと交流できる楽しさや、素晴らしさを学びました。
英語力については、留学当初よりも確実に向上したのではないかと思います。日本へ帰国してからは、カナダで学習した英語を忘れたくないという思いで、1日1回は英語に触れるように気を付けています。今思うと留学前よりも英語を勉強しているように感じます。先日、観光地で、カメラを片手にきょろきょろしている外国人を見かけ、「撮りましょうか」と自分から声をかけました。また、道で電車について尋ねられた時、留学前なら、「あまり詳しくないので」といってその場から逃げていましたが、今では、何とかしてでも力になりたいと思えるようになりました。これは、留学をして英語に少し自信ができたということもあると思います。しかし、それよりも、カナダで親切にしてくださった現地の方たちのように、私も日本で困っている外国人を見かけたら、できることをしたいと思えるようになったことが一番大きいと感じています。
私は、8か月間の留学で、英語だけではなく、人として成長することができたと感じています。このような貴重な経験ができたのは、実践女子大学の先生方のご支援や、家族の助けがあったからだと思います。これからは感謝の気持ちを忘れず、この留学経験を生かしてさらに勉学に励みたいです。