市毛 祐子先生
教職の魅力~実践での学びを糧に~
私が教師になろうと思ったきっかけ、そして実践で学びたいと思ったきっかけは、高校時代の先生の存在が大きかったといえます。当時私は、将来、食に関わる仕事がしたいと考えていましたが、具体的な職業や進路については決めかねていました。ちょうどその頃、たまたま家庭科の授業を受けていて、(調理実習等、毎回の授業を楽しみにしていたこともありますが、)その先生が実践の卒業生であること、実践では食物学を専攻していたことを知りました。そして、専門的な学びはもちろんのこと、その先生へのあこがれもあり、教職の勉強もできる実践のことを詳しく調べるようになり、入学することができました。
大学卒業後、教師になりましたが、教師は、授業で勝負するといわれるように、自分の思い通りに授業を進めることができて、生徒の反応がよかった時は、それはもう楽しくてたまりませんでした。これは教師の醍醐味ともいえるでしょう。どうしたらもっとよい授業ができるかを考え、大学の時にまとめた資料を引っ張り出して教材研究に励みました。ただ、自己満足に陥らないよう、多くの先生方と情報を共有することを意識し、研究会等にも足を運ぶことを心がけました。すると、そのような場には必ずといっていいほど実践の先輩方も出席しているではありませんか。新たなネットワークを築くことができたことはいうまでもありません。社会に出てからの大学の先輩方とのつながりは、同じ仕事をしていく上で心の支えとなり、とても励みになりました。その後、私は、教育行政に携わることになりましたが、ここでも、実践の卒業生が全国で活躍していることを知り、実践の建学の精神、教育理念は、教育の場においてもしっかりと受け継がれているということを実感しました。
こうした経験を踏まえ、全国で活躍している先輩方とのより強固なネットワークを構築して、学生の皆さんや卒業生が交流できる機会を増やし、実践の輪を広げていきたいと思います。
学生の皆さんには、教師として、そして実践の卒業生として、さらなる指導力の向上を目指し、教育現場で活躍できるよう、卒業後もサポートしていきます。
無限の可能性を秘めている学生の皆さん!学ぶことの楽しさや教師という仕事の魅力を共に味わいながら、実践のパワーを全国へ発信していきましょう。そのためには、私は教職には向かないからとか、採用試験は難しいからと最初から決めつけたり、あきらめたりするのではなく、何事も好奇心をもって取り組むことが大切です。まずは、一歩踏み出す勇気をもつこと、そして、何事もコツコツと取り組むことを日々心がけ、自分の夢の実現のために、昨日の自分を超えていきましょう。