現代生活学科菅野元行教授とゼミ生が環境省大臣官房環境保健部より表彰されました!
現代生活学科 環境?エネルギーゼミ(指導:菅野元行 教授)
2022年4月に環境省大臣官房環境保健部の放射線健康管理担当参事官室の参事官補佐である古川卓也氏と、同参事官室の藤嶋洋平氏が日野キャンパスに来校され、
環境省主催のぐぐるプロジェクト「ラジエーションカレッジ」の開催に貢献したとして、本学に感謝状が贈呈されました。
その詳細は末尾の「関連情報」からご覧いただけますが、この記事では感謝状贈呈に至った学科教育の経緯などをお伝えしたいと思います。
環境問題はとても幅広いのですが、現在の最も中心になっているものは地球温暖化に伴う気候変動になります。
この温暖化は温室効果ガス、つまり二酸化炭素が原因ですが、二酸化炭素の起因は化石燃料の燃焼が主因となります。
しかし現在の世界と日本のエネルギー(主に電気と燃料)は化石燃料が7割以上を占めています。
一方、現代生活学科の三領域(環境、メディア、自立)の内、メディアは電気が必要不可欠ですし、
(実際にマイクロソフト、アップル、グーグルなどのIT企業は再エネ100%を目指し、ほぼ達成しています)
地域自立のためには既存の大規模発電ではなく、地域の自然資源を活かした自然エネルギーが必要になります。
つまり、現代生活学科の環境領域ではエネルギーの学びが不可欠です。
どの学問領域でもそうですが、大学教員などの研究者は「専門分野」があり、その専門分野に特化した偏った授業内容になりがちです。
しかし現代生活学科の環境?エネルギー領域を担当している菅野教授は、文系に相当する内容から理系に相当する内容まで、以下の幅広い環境?エネルギー領域をすべて網羅した授業を担当しています。
1年前期「環境科学概論」:オーロラ、紫外線、マイクロ波など生活やIT技術に関わる内容を取り上げて環境科学に関心を持つ内容
1年後期「現代社会を読み解くd(科学技術と社会)」:各種エネルギーの特徴と問題点から国際的な問題との関わりまで網羅
2年前期「ビジネス特論a(環境ビジネス)」:気候変動、生物多様性、公害問題に関する条約?ビジネスなど文系寄りの内容
2年前期「環境の化学と工学」:原子力発電の仕組みと問題点、プラスチックリサイクルの仕組みと問題点など理系寄りの内容
2年後期「地域エネルギー論」:既存の火力?原子力による大規模集中型発電ではなく、再エネによる小規模分散型発電が地域自立に必要な理由を、具体的な地域エネルギー事業の実例を通して学ぶ内容
このほかにも演習科目も担当していますが、上記五科目の講義科目の積み上げにより現代社会の環境?エネルギー問題を考える力を養うカリキュラムを構成しています。
話を戻しますが、今回の感謝状の贈呈に至るには、「環境の化学と工学」で原子力発電の仕組みと問題点を学んだ学生たちだからこそ
環境省主催のぐぐるプロジェクト「ラジエーションカレッジ」に学生諸君が参加できたと言えます。
幅広い意味での環境領域の教員は日本中に多くいますが、文系領域がベースの教員にはなかなか原子力発電まで網羅できません。
一方、理系領域がベースの教員にも「環境ビジネス」まで特化している方も極めて少ない状況です。
そんな中、理系領域で研究業績を積み上げたものの社会系が得意だった菅野教授だからこそ、環境?エネルギー領域の文系?理系双方の領域をカバーできていると言えます。
現代生活学科の環境?エネルギー領域(指導:菅野元行 教授)では、学外との連携のみならず、本来の大学の使命である学内での授業の充実も着実に進めていきます。