編曲ってたいへん……でも面白い
お世話になっております。文学部国文学科及び実践女子大学吹奏楽部?電気通信大学ウインドアンサンブルオーケストラ部に所属している、よっこです。
今回、二度目の私の記事となります。お話ししたいことはたくさんあるのですが、全てをつらつら述べていくとあっちこっちに話題が逸れてしまうでしょう。それは良くないです。なので、前回(2023/12/18投稿「吹奏楽たのしい」(/learning/bungaku/kokubun/blog/2023/sroan5000008vp9d.html))と関連したお話をしようと思います。
一体何かって? 音楽です。その中でも、私が編曲した時のことと私が是非皆様に聴いていただきたい曲についてお話しします。
宜しければ、最後までお付き合いいただけますと幸いです。
普段意識していないだけで、私たちの生活に「音」というものは無数に存在しています。生活音、とでもいうのでしょうか。人の話し声、衣擦れの音、風の音、ホワイトノイズ、猫の鳴き声、電化製品が稼働する音、動物の呼吸音……挙げてみるとキリがありません。そして、そういった音を取り込んだ音楽というのも多数あります。それを耳コピできる方や、他の楽器で演奏できるように、尚且つ違和感が無いようにアレンジーー編曲できる方、かなり凄いです。何故かって? あくまでも個人的意見ですが、生活音は音やリズムを取るのがめちゃくちゃ難しいからです。
音楽に「音」を取り込める人(そもそも音楽を作れる人)も当然凄いのですが、編曲できる方も同じくらい凄いと思います。私も数回、曲を作ってみたり編曲してみたりした経験はありますが、本当に難しかったです。
音階がある楽曲で演奏できる音でしか構成されていないのであれば、耳コピさえできれば何とかなったかもしれません。しかし、恐らくそんな曲は殆んど存在しません。
「どんな音もドレミで分かる人もいるよ!」と反論をいただくかもしれません。確かに、机を爪で軽く叩く音や人の話し声等も音階(ドレミ)で分かる方がいらっしゃるというのは私も聞いたことがあります。しかし、残念ながら私はそれ程の音感を持っていません(持っていればどれ程良かったか……)。
「絶対音感がなくても耳コピはできるんでしょ? 耳コピさえできれば編曲できるんじゃないの?」という反論もいただきそうです。それではそんなあなたに質問いたします。
「ドラムの音、音階で表現できますか?」
如何でしょうか? 私はできません。ドラムの耳コピは勿論、何ならドラムの楽譜を読むことすらできません。当然書けもしません。だからドラムなしの楽譜を作ろうとしたんです。しかし、実際にドラムが使われていない曲を私は殆んど知りません。童謡とか校歌、国家等でもない限りは殆んどドラム、シンバル等の無音程打楽器(音階がない打楽器)が使われているでしょう。私はその音を音階で聴き取れないのです。
誤解を招かぬよう申し上げておきますが、私は音階で表現されている音であれば全て耳コピできる--ということではありません。辛うじて楽曲のメロディラインは耳コピできることが多い(どんな曲でもできる訳ではないです。ここ大事)ですが、伴奏や裏メロ等はほぼ聴き取れません。何百、何千、何万回と曲を聴いて何とか聴き取れるかどうか……といったレベルなので、恐らく私の音感の精度は相当低いです。
じゃあ編曲した時はどうしたんだって? 文明の力(コード解析アプリ)の力に頼りまくりました。お陰で精神的にも時間的にも楽ができたので、個人的には編曲における四種の神器の一つです(あとの二つは楽譜製作アプリ、ピアノ演奏アプリ。最後の一つは後程)。
……といっても、やはり限界はあります。コード解析アプリはあくまでも曲中のコードを解析するだけ(それだけでも充分すぎるくらい助けられたのですが)で、細かい動きをしている裏メロ等は解析できません。
そこでお世話になったのが音楽を聴くアプリ。それも、テンポと音程を自由に変えられる、加えて曲の一部分をループしたりボーカルをある程度聴き取りづらくできたりする優れものです。必要に応じてテンポやキーを変更し、一部分をループしながらピアノ演奏アプリで音やリズムを取り……そうして裏メロは何とかして自力で音を取りました。
そうして作り上げた楽譜にはやはり愛着が湧きます。初めて編曲した楽譜は特にそうです。私の音感が未熟で編曲の技術も拙かったので、原曲の完全再現は無理でした。私を含めて数人で演奏することを前提に作ったので、原曲と同じ編成にできず、原曲に忠実に作ることも物理的に叶いませんでした。そっくりそのまま再現できていたとしたら、それは「編曲」とは呼べないのかもしれませんが……。
実際に一度、WEO(こちらについては私の前回の記事をご参照ください)のサックスパートの皆様を巻き込んで私が編曲した楽譜を吹いたことがあります(その節は誠にありがとうございました)。著作権等の観点から、人前では演奏せずパートの皆様で演奏しました。私の編曲や演奏の腕前は兎も角として、とても楽しかったです。改善点も見つけられましたし、少なくとも私にとっては良い経験となりました。
その時私が作った楽譜の原曲は、所謂ボーカロイド音楽に該当します。HaTa様の「せめて一花の祝福を」という曲です。(https://sp.nicovideo.jp/watch/sm23514057)
変拍子、転調が比較的多めで演奏する分には多少大変なところもありますが、メロディや伴奏も当然ながら、ラスサビの裏メロが個人的にめちゃくちゃ好みです。また、小説をモデルとした楽曲なので、歌詞はかなり文学的な語彙で構成されています。モデルとなった小説「月と六ペンス」(W.S.モーム著)を読んでからもう一度楽曲を聴くと、印象がかなり変わるし「この歌詞って小説のあの部分か!」となるのも大変に楽しいです。
小説を読む前に聴いた上で、読んでからまた聴くとこの曲の魅力がより感じられます。是非一度だけでも聴いていただきたいです。この方が作られた曲はたくさんありますので、是非そちらも聴いていただきたいです。
尚、YouTubeに上がっているのは一部を除いてほぼ全部無断転載(※歌ってみた、演奏してみた等を除きます)なので、ニコニコ動画でご視聴ください。大丈夫です、今はアカウントを持っていなくてもニコニコ動画は閲覧できます。尚、HaTa様の楽曲自体は一部を除いてApple Storeでも販売されています。
最後に宣伝を一つ。4/1(月)に日野キャンパスで、4/2(火)に渋谷キャンパスで開催される入学フェスティバルですが、私たち実践女子大学吹奏楽部も参加します! 日野キャンパスの方ではミニライブもございますので、特に新入生の皆様、是非お越しください!
詳しい情報は実践女子大学吹奏楽部の公式X(旧Twitter)(ID→@jj_suibu)、公式ホームページ(http://www.weo.club.uec.ac.jp/wp-login.php/)にて。
ここで筆を擱かせていただこうと思います。最後に、ここまでお読みくださった皆様、誠にありがとうございました。それでは、またお会いできる日を楽しみにしております。