「瞬間」表現
こんにちは! 国文学科3年のらむねいろです。
最近、高校の時に遊んでいたゲームにもう一度ハマってしまいました。クリエイト要素のあるゲームは終わりが無いので、延々と続けられてしまって困りますね。溶けていく時間に目を逸らしつつ、今回もやっていきましょう。よろしくお願いします。
ついこの間秋学期が始まったかと思っていたら、いつの間にか折り返しの時期に差し掛かりました。
1年の時から思っていたのですが、なんとなく、春学期よりも秋学期の方が短く感じるような気がします。文化祭が挟まったり、1月にほとんど授業が無いイメージがあったりして体感がズレているのか、同じ週数なのにすぐ終わってしまうような感覚を覚えるんですよね。共感してもらえるでしょうか。
……ところで、皆さんは、「玉響」という言葉をご存じですか?
「玉響(たまゆら)」とは、玉(ここでは勾玉の意)同士が揺れ、触れ合った時に立てる微かな音を指し、転じて、「ほんのわずかの間」「一瞬」を意味する表現です。『精選版 日本国語大辞典』曰く、初出は11世紀以前に編纂された柿本人麻呂の歌集『人麿集』に掲載されたもので、古来からある日本語です。
“たまゆら”という音韻にきらきらした可愛らしい感じがあって、私の好きな古語の一つです。
「短い時間」を表す言葉は他にも、「刹那」とか「短日月(たんじつげつ)」だとか、サンスクリット語の仏教用語「muhūrta」の訳語である「須臾(しゅゆ?すゆ)」なんてのもあるみたいです。
また、調べた中で、「瞬間的な動き」示す古語として「ちろり(と)」いう言葉を見つけました。子供向けのお菓子とか、子猫の名前みたいで可愛いなぁ、なんてことを思って、ちょっと気に入っています。
以前、「可惜夜」という言葉を紹介したこともありましたが、新しく知った語彙表現が自分の感性に嵌った時の得も言われぬ高揚は、いつになっても心地良いものだと再確認しました。
皆さんも、新しい言葉を調べてみてはいかかでしょうか?
(ペンネーム:らむねいろ)