第58回現代詩手帖賞受賞?紫衣さん(国文学科卒業生)の授業
本学国文学科卒業生で、現代詩手帖賞(2020年5月)を受賞し、詩集『旋律になる前 の』(2021年10月 思潮社刊)を出版した紫衣さんに、国文学科の授業(近現代文学史b)に来ていただきました。
授業では、学生たちの質問の一つ一つに丁寧に答えていただきました。中には「卒論はどうやって書いたのですか?」といった、詩作以外の質問などもあり、詩の誕生と、紫衣さんという本学の先輩としての経験など、貴重なお話をお聞きできました。
感想より
「お話を聞いて、自分も詩を書いてみたいと感じた。詩を書く、ということは感情のままに思ったことを書き連ねることだと思っていたが、実際はしっかりと考え込まれて作られているのだと知って、驚くと同時に感心した。」
「『自分の肉体から出ている言葉であるか』、『自分の呼吸になっているか』という言葉は、今後文章を書く上でも読む上でも重要なことだと思いました。」
また、最後には、ご自身の作品を朗読していただきました。
感想より
「自分で紫衣さんの作品を読んでみたとき、なんとなく色のない、透明なイメージを持ちました。美しいと同時に、透明であるからこその不安な気持ちにさせられるような印象です。しかし、実際に紫衣さんが声にして読みあげてくださったのを耳にしたとき、もっと、もっと、濃い色であるようにイメージが変わりました。細かく言うと、水分の多い黒色の絵の具みたいな……。怪談を聞きながら眠りにつくことがお好きとのことで、心なしか、作品も怪談みたいな読み方であるように感じて、少しこわかったです。」
「『灯籠流し』の朗読を聞いて、鳥肌が止まりませんでした。胸騒ぎがするわけではないのですが、少しの苦しさと鳥肌が、何とも言えない気持ちにさせていただきました。」