和歌を訪ねて ー下田歌子先生とつながるシリーズ No.4
鏡
よしあしの 影をうつして 偽らぬ
かゞみを 人の こゝろともがな
歌子
【歌意】
鏡は善悪を映して偽りがない
その鏡を自分の心として生きていきたいものだなあ。
【解説】
この和歌は、下田先生が特に好んで揮毫されました。先生はこの歌を通して、教え子たちに、人間としての生き方の基本を示され、「自分の心に照らし合わせて、自分が正しいと思う道を歩いていきなさい。」と伝えたかったのではないでしょうか。
この和歌は、下田先生の御製を収録した『歌集 雪の下草』(香雪叢書第2巻)の巻頭口絵に掲載されています。本学下田歌子関係資料には、この色紙のほかに、色紙2枚、書幅2軸が収蔵されています。