<特集1>一人ひとりの可能性をふくらませ、 未来を豊かに広げる
実践女子学園は近年、大学教員による高校への出前授業や120周年記念事業イベント(Jフェス)の協働企画?運営など、中学校高等学校と大学?短期大学部が連携する機会を設けてきました。そして今後はさらに積極的に連携活動(高大連携)を推進。同学年や先輩?後輩とは異なる世代の人とともに学び活動する中で、自己肯定感や責任感、連帯感を育みながら、自分を改めて見つめ未来について考える成長の機会を、学生?生徒に提供します。将来的には、中学校から大学卒業までシームレスな成長支援を行い、未来を切り拓くチカラを持つ自立した女性を育成する「実践女子10年教育」の確立につなげていきます。
高校生の発表を素材に大学生がラジオ番組を制作
SDGsの達成に取り組む区内の企業?団体の取り組みについて調べ、自身の意見をプラスしてまとめた高校生の発表を、大学生が編集してラジオ番組で発信。多くの人に、SDGsについて考えるきっかけをもたらしました。
中学1年から高校1年まで設けられている総合的な探究の時間『未来デザイン』。高校1年では「地球規模で考え、足元から行動する」をテーマに、グローバル経済の仕組みと自分とのつながりを理解し、何ができるかを考えています。2021年前期は「渋谷のSDGsを解決するプロジェクト」と題して、渋谷区内でSDGsの達成に向けて活動している団体や企業の取り組みについて調査し、評価?提言をまとめる探究活動を行いました。その結果をプレゼンテーションして各組1名の代表者を選出し、9月29日に発表会を開催。製品のサステナビリティやフードロス削減を目指す企業や、地域の住みやすさを高める活動を展開する団体など、多種多様な取り組みについての調査発表と提言が7名の生徒により行われました。
一方、大学?人間社会学部 人間社会学科 駒谷真美教授が開設するゼミでは、所属する学生が大学公認ラジオ番組『渋谷のJJラジオ』の企画制作を担当。この番組で「未来デザイン」の発表会を取り上げ、各組の代表となった生徒たちも出演しました。駒谷教授は生徒たちの発表に対し、「フットワーク軽く丁寧に調査し、その結果を踏まえた提言もそれぞれの課題を自分ごととして捉えた具体的なものとなっており、素晴らしかった。未来への希望を抱かせる内容だった」と高い評価を寄せました。
発表を行った生徒の声
これまでもSDGsについて学ぶ機会はありましたが、行動を起こすところまではいきませんでした。今回、企業や団体の取り組みを調べ、今後はサステナビリティに配慮した製品を購入するなど、できることから自分もアクションしていきたいと思いました。『渋谷のJJラジオ』で取り上げられたことで、たくさんの方にSDGsへの関心を持っていただければうれしいです。
(K.Eさん、R.Tさん、S.Tさん、T.Iさん、K.Sさん、S.Tさん、A.Sさん)
中高の生徒と大学?短大の学生が一緒に「広報」を学ぶ
中学校高等学校と、大学?短期大学部で広報活動を行うメンバーが一堂に会しての研修を実施。ワークショップでは大学生が進行を担当し、自分たちのこれまでを振り返って“受験生に何を伝えるべきか”を見つめました。
学びの環境やさまざまな取り組みについて学生?生徒目線で発信することを目的とした広報チームとして、中学校高等学校では「JJ BLOSSOM」、大学?短期大学部では「J-STAFF」が組まれ、有志の学生?生徒の参加のもと活動を展開しています。
8月24日、両者の初の交流の場として広報研修会を開催。企業の方による講演とレクチャーを皆で受けた後、大学生?中高生が混ざり合うグループに分かれ、それぞれの“これまで”を振り返るワークショップを実施。進路検討の時期や受験期に知りたかったこと、受験生に伝えたいこと、広報活動を通じてどのように成長したいかを整理しました。
JJ BLOSSOM メンバーの声
大学生と接する機会はこれまであまりありませんでしたが、今回、実践女子大学を受験した時のことや学生生活の話などを伺えて、将来を考える上でとても参考になりました。この研修で相手にわかりやすく話を伝えるスキルも磨いて、今後の広報活動を充実させたいです。(A.Tさん(中学2年)、K.Sさん?R.Mさん(高校1年)、A.Mさん(高校2年))
J-STAFFメンバーの声
今回の研修は中高生に楽しんでもらうことを目標の1つにしていました。広報活動に取り組んでいる子たちなので共通の話題も多く、中高生がどんなことに関心があるかを知るなど、自分たちにとっても有意義な時間になりました。彼女たちが自信をもって活動を行っていけるよう、これからもサポートしていきたいです。(見村咲瑛さん(人間社会学科4年)、岡本ありささん(食生活科学科 健康栄養専攻4年))
高大連携オープンキャンパスを開催
学園中学校高等学校の生徒?保護者を対象にした高大連携オープンキャンパスを渋谷キャンパスで開催。運営にはJ-STAFFの学生だけでなくJJ BLOSSOMの生徒も参加し、これまでの広報研修の成果を活かしながら参加者をもてなしました。
12月18日には渋谷キャンパスで、中高生を対象とした高大連携オープンキャンパスを開催。講義室はもちろん、カフェテリアや図書館などの充実した学びの環境を見学しました。礼法研究部による十二単装着披露?体験会や、部活?サークルのステージ発表、内部進学生によるトークライブ、学食体験などの催しも行われました。運営にはJJ BLOSSOMも参加。J-STAFFとお揃いのスタッフ着を身につけて、受付や誘導、さらにはキャンパスツアーなどをサポートし、J-STAFFと一緒に参加者に魅力を伝えました。
J-STAFFメンバーの声
私は内部進学生です。各分野で活躍している先生方に教えていただけることや資料が充実していることなど、本学の素晴らしさを実感しながら日々学んでいます。今回、中高生と連携する際に意識したのは「ともに成長する仲間になる」こと。意欲的な子が多く、“人に役立つ仕事に就く”という将来の目標を改めて確認するなど、私自身もたくさんの刺激を受けました。(木村 怜さん(国文学科1年))
JJ BLOSSOM メンバーの声
渋谷キャンパスがどんなところか、どんな学生が学んでいるのか以前から興味がありました。研修の回数を重ねるごとに学生の方々と仲良くなり、同時に実践女子大学は学生がいろいろなことに挑戦しながら成長できるところであることもわかりました。これまでの経験を、進路選択など自分の今後に活かしていきたいです。(T.Iさん(高校1年))