竹内ゼミ 『女子目線』のデータサイエンス:『「ライブコマース」に関する調査』の紹介
『女子目線』のデータサイエンス:『「ライブコマース」に関する調査』の紹介
※行動計量学ゼミ(竹内ゼミ)では、女子目線で気になった統計調査?統計データを読み取り、現代社会の動向?傾向を紹介していきます。
第 16 期生 藤村実来里
私は服を購入する際、公式サイトやSNSで商品の情報収集をしてから購入することが多いので、服を買う際の情報収集に関連する調査を調べました。
今回紹介する調査は、NTTコム オンライン?マーケティング?ソリューション株式会社が運営するインターネットアンケートサービス「NTTコム リサーチ」によって、登録モニターのうち全国の15歳以上の男女20,644名を対象にスクリーニング調査を行い、本調査、ライブコマース認知者556名の回答を得た、「ライブコマース」に関する調査です。ここでは、記載されている調査のうち、特に気になった部分を紹介します。
調査結果のサイトの「総括」でも紹介されていますが、ライブコマースとは、SNSのライブ機能を使用して商品を紹介することで、通常のECサイトの商品販売とは異なり、テキストや写真だけでは伝わらない商品情報を動画で発信できる販売形態です。視聴者と配信者がリアルタイムで双方向のコミュニケーションが取れる上に、商品をインターネットで即購入できる点が特徴とされています。私は、実際にInstagramやショップの通販サイト?アプリでライブコマースがされているのを見かけたことがあります。
調査の結果、まず、「ライブコマース」の認知が約3割と低いことがわかりました。ライブコマースについて知っているか聞いたところ、「知っており、視聴したことがある」が3.9%、「知っているが、視聴したことはない」が7.6%、「聞いたことがある程度」が20.4%でした。そして、「知らない」と答えたのが68.1%であり、約7割の人がライブコマースを認知していませんでした。
デバイスについては、スマートフォン、PC端末、タブレット端末、テレビ、モニター?スクリーンの中で、「スマートフォン」と回答した人が73.7%と最も高いことが分かりました。
視聴したことのある配信についての質問では、「アパレルブランド企業」が47.7%で最も多く、「化粧品ブランド企業」30.5%、「家電量販店」30.2%と続き、アパレルの中では、「BEAMS(ビームス)」20.3%、「GU(ジーユー)」17.6%、「ユニクロ」17.6%などが上位となりました。アパレル業界では、ライブコマースが良く利用されており、大手企業も導入していることが分かりました。
ライブコマース視聴のきっかけとして最も高かったのは、49.6%で「登録している媒体からメールで送られるニュース」でした。企業側からのアプローチが決め手となり視聴に繋がるようです。
以上のことから、スマートフォンでSNSを多用する現代において、誰でも気軽に商品情報を知ることができるライブコマースは、視聴者の購買行動に影響を与えやすく、企業にとって大きな広告の手段になり得ることが分かりました。特にアパレル業界のライブコマースは、服の素材、着用感や実際の感想がリアルタイムで見れるため、とても有効な情報収集手段だと思いました。しかし、「ライブコマース」の認知率自体が低いため、まずは、「ライブコマース」という言葉から、認知を広めることが必要だと思いました。
その他、調査の図表、詳細等につきましては下記の参考文献をご参照ください。
「NTTコム リサーチ」調べ:
出典「NTTコム リサーチ」(2023)、『「ライブコマース」に関する調査』
https://research.nttcoms.com/database/data/002208/
(最終確認日:2024/6/20)。