竹内ゼミ 「ウェアラブルデバイス認知?保有状況調査」の紹介
『女子目線』のデータサイエンス:「ウェアラブルデバイス認知?保有状況調査」の紹介
※行動計量学ゼミ(竹内ゼミ)では、女子目線で気になった統計調査?統計データを読み取り、現代社会の動向?傾向を紹介していきます。
第 17 期生 細田朝未
みなさんは近年、腕時計型のウェアラブルデバイスを身につけている人が増えたと感じていませんか?コンピュータの小型化やコロナ禍による健康意識の高まりなどにより市場が拡大している分野ですが、実際にはどの程度の人が所持しているのか、また今後も需要は拡大していくのかについて気になりました。そこで私は今回、株式会社マクロミルが行った「ウェアラブルデバイス認知?保有状況調査」(出典は下記の参考文献を参照)について紹介します。本調査は全国の 20 歳から 69 歳の男女(マクロミルモニタ会員)から抽出した合計 20,000 人を対象としたインターネットリサーチ調査です。今回は掲載されている調査結果のうち、特に気になりました結果を調査結果のページの引用を踏まえ、紹介します。
ウェアラブルデバイスとは、腕や頭部等の身体に装着して利用する情報通信技術端末の総称です。スマートフォンを取り出すことなく健康管理の記録や、着信やメッセージの通知、電子マネー決済、撮影などの機能が利用可能になります。
この調査の結果、国内におけるウェアラブルデバイス保有率は 2022 年 3 月時点で 11.3% でした。さらに、ウェアラブルデバイス保有者 234 人に限定して使ったきっかけを尋ねると「健康管理のために記録を取りたかった」が 40.6% で、保有者の多くは記録の利便性向上を目的に身につけていることがわかりました。また保有しているウェアラブルデバイスの形式を聞くと、「腕時計型」が 75.6%、「リストバンド?ブレスレット型」が 25.6% が上位にあがりました。このことから、どんな場面でも馴染むことができる「腕時計型」のデバイスが最も多く普及していることがわかります。本体の他にも周辺アクセサリも充実していることから、自分らしさを表すことができるファッションの一部にもなっていると考えられます。
一方で、ウェアラブルデバイスを持っていないが興味があると回答した方に購入予定を聞くと「購入予定」と「予定はないが、購入してみたい」が合わせて9 割近くにのぼっています。使ってみたい機能上位 10 位では、保有者にも人気だった「歩数の計測」が 67.2% でトップでした。しかし、2 位以降は保有者と非保有者で異なる傾向がみられ、「消費カロリーの計測」59.7%、「電子マネーの決済」44.5% が上位にあがりました。同機能を比較すると、保有者では「消費カロリーの計測」が 35.9%、「電子マネーの決済」16.2%であったことから、非保有者の関心の高まりがうかがえます。
今回の調査を踏まえ、ウェアラブルデバイスの保有率は思っているほど高くはなかった印象を受けましたが、その中でも腕時計型は他の形式に比べて多いことに納得しました。また、ウェアラブルデバイス保有者と持っていないが興味があると回答した人の間で、使ってみたい機能の順位に差が見られたことは大変興味深いと感じました。このような非保有者からの購入意欲の高まりが見られる市場は、今後もさらに拡大していくと確信しました。
その他、調査の図表、詳細等につきましては下記の参考文献をご参照ください。
参考文献:株式会社マクロミル(2022)
「最新!ウェアラブルデバイス調査 ~未保有者の9割が「購入したい」、今後も市場拡大が予測される結果に~」、
https://note.com/macromill/n/n3c12067cc4ad?magazine_key=m37db121c5b4b?
(最終確認日:2022/07/02)。