給食実務学内実習
食生活科学科助手Y.T
今回は健康栄養専攻3年生による「給食実務学内実習」をご紹介します。
この実習では、コンピューター給食ソフトを使用した栄養実務、大量調理施設衛生管理マニュアルに従った調理など栄養士として集団給食を提供するための必要な知識や技術を学んでいます。また、学生自らが作成した献立を調理し、実際に学内で販売しています。
今回は販売1回目の献立を30人分試作する調理実習を行いました。
献立は「チキンカレー、サラダ、ヨーグルト」です。
チキンカレーは市販のカレールウ、カレー粉を使用せずに調合したスパイスと手作りのルウで仕上げます。また、カレーの中にヨーグルトを入れたり、サラダの上にはモッツアレラチーズを使用したりすることで不足しがちなカルシウムを補う献立になっています。
大量調理は少量調理と異なり扱う食材も㎏単位と大量になるため、水分の影響や温度の変化など注意すべきポイントがいくつかあります。
大量調理では、大きい鍋を使用するため消火後も鍋釜の余熱が大きく、具の煮加熱が進行してしまうので、余熱を考慮して加熱を行います。
また、調味料も単純に1人分の分量×人数で入れてしまうと味が濃くなってしまうことがあります。食材量に対する調味パーセントを用い、調味料を加えるときは少しずつ加えていくことが大切になります。
調理実習後は、実際の販売に向けて献立修正や書類作成などをすすめます。給食を提供するには給与栄養目標量をもとにした献立作成に加え、発注書?作業指示書?作業工程表作成やPOP?配布レシピ作成など、事務作業も大切です。スムーズに調理作業を行うにはどうしたらよいか、販売促進の媒体はどのようなものにするかを各班で話し合いながら進めます。
今回の実習では、慣れない大量調理に奮闘していましたが、次回からついに販売実習が始まります。1月までの全実習を通して、給食を利用してくださる方に喜ばれる食事やサービスを提供しながら大量調理の技術を学び、栄養士になるための知識を深めていきましょう。