生活基礎化学研究室の活動
食生活科学科助手M.M
気がつけばもう11月です。
大学4年生は、卒業論文の作成に励む日々を送っています。
大学にはたくさんの研究室がありますが、その1つである生活基礎化学研究室の活動を紹介いたします。
この研究室では、ゼミ生自身が興味を持ったことや疑問に思ったことを論文のテーマとし、それぞれに合った方法で研究を進めています。
今回は、「野菜の50°C洗いは本当に鮮度回復の効果があるのか」といった疑問をテーマにした学生の卒業論文研究の一部をご紹介したいと思います。
彼女は中学生の時に自由研究でこのテーマに取り組んだことがあるそうですが、結局よくわからないという結果だったため、今回再チャレンジをかねての研究です。
前例のある研究ではないので、先生と相談しながら野菜の種類の選定をし、実験に必要な道具などを洗い出します。
今回は数種類の野菜を洗った温度の違いで差があるかを確認していきます。
事前に表皮部分をボンドでかたどりしたものをサンプルとして用意し、気孔の状態を顕微鏡で観察します。
食生活科学科には、観察しているものをモニターに映してデータで保存してくれる優れものの顕微鏡があります。
この顕微鏡を使って観察したものをデータにしていく作業を行います。
顕微鏡を使ったことがある学生さんでしたが、最初は大苦戦。
ボンドでかたどりしたサンプルに厚みがあったり、野菜の形で丸くなってしまったりと観察が出来ません。
四苦八苦しながらスライドグラスと呼ばれる板ガラスに挟み、平らにすることで観察できる状態が整いました。
観察の際は厚みを減らすため1枚で観察します。
ピント合わせにも苦戦しましたが、何十回と繰り返すうちにはっきり合うようになってきました。
再現性があるかを調べるために、すべての種類の野菜で複数回同じ実験を繰り返す必要があります。
大量のかたどりを全てデータにする作業が果てしなく続きます。
この顕微鏡で見てデータにした画像は実験データの1つとなります。
他にもまだまだ検証作業のデータをとらなければなりません。
まだ道半ばといったところでしょうか…
研究計画をしっかり考え、データと集めれば十分に卒業論文の研究になります。
やりたいこと全てが卒業論文のテーマになるとは限りませんが、やりたいことの中から実験や研究につながるヒントをみつけ、興味を持ったテーマで卒業研究が出来るよう先生と助手がお手伝いをしています。
ぜひ、大学HPで他の研究室の【ゼミ紹介】や【卒論テーマ一覧】を見てみてください。
実践女子大学に入学したら自分のやりたいことや興味のあることを見つけ、充実した大学生活を過ごしてほしいと思います。