臨床栄養管理実習(管理栄養士専攻3年)
臨床栄養管理実習(管理栄養士専攻3年)
食生活科学科助手C.S
本日は管理栄養士専攻3年生「臨床栄養管理実習」についてご紹介します。
臨床栄養管理実習では、傷病者や要介護者等に対して適切な栄養?食事管理を行うため、主要な疾病に関する知識を養い、食生活?身体状況に応じた栄養管理ができる能力を身に付けることを目指しています。
そのために実習を通して、献立作成?展開や嚥下機能に応じた食事の調理を行います。
今回は傷病者に必要な栄養管理を行うための準備段階、身体状況の判定についてご紹介します。
病気やけがを治すためには、食べることが大切です。
人によって、病気やけがの具合は違いますし、体格も違います。
ひとりひとりに合った栄養必要量を算定するため、対象者の身体が今どのような状態なのかを判定しておく必要があります。
対象者の栄養状態を判定する方法には、標準体重を求める方法や、健常時の体重と比較する方法があります。
標準体重は、Body Mass Index(BMI、体格指数)を使って求めます。
BMIは
体重(kg)÷〔身長(m)×身長(m)〕で求めることができます。
基準値(適正範囲)は18.5以上25未満で、標準体重という場合はBMI 22の体重をさします。
22 × 身長(m)×身長(m)
で求められます。現在の体重が、これより大幅に少ないと、栄養障害が疑われます。さらに、
元気だったときの体重を100%とした時に、現在の体重が何%なのか?を求めて、栄養障害の程度を判定します。
このように、対象者の身体の状況を判定することが適切な栄養管理に必要なことなのです。
今ご紹介したのは傷病者に対する判定方法です。
皆さんもご自身の身体について少し気になったのではないでしょうか?
ここで、人間が毎日生きているだけで、どれくらいエネルギーを消費しているか知る方法をご紹介したいと思います。
ぜひ、ご自分の身長や体重をあてはめて計算してみてください。
これはHarris-Benedictの式と言います。
男性:66.47+13.75×【体重】+5.0×【身長】-6.75×【年齢】
女性:655.1+9.56×【体重】+1.85×【身長】-4.68×【年齢】
ちょっと複雑な計算になりますが、この結果で自分の消費エネルギーを知ることができます。
もちろん、スポーツしている人や力仕事をしている人は、これで算出された値よりもっと消費エネルギーは増えます。
1日なにもしていなくても、最低でこれだけのエネルギーが消費されているのです。
臨床の場では、このような計算をいろいろな栄養素別に行い、適切な栄養必要量をひとりひとりに対して行っているのです。
今回ご紹介したのはほんの一部ですが、授業ではもっとたくさんのことを学びます。
足球现场直播,大发体育在线の影響で対面の実習が行えない状況ですので、今は自宅で課題をこなしたりオンラインで小テストを受けたり、座学が基本となっています。
コロナ収束後の実習の授業では、ミキサーを使った嚥下食や糖尿病の人に対応した特別食の調理実習を行って行く予定です。
例年、嚥下食や特別食の調理実習は、初めて作るものばかりで学生たちはみんな楽しそうに受講しています。
今年もその姿が見られることを楽しみにしています。