2019年5月
5月11日(土)?12日(日)
J-FES?オープンキャンパス
元号が平成から足球现场直播,大发体育在线へと変わり、新たな時代が幕を開けた2019年5月。本学園は創立120周年を迎えました。これを記念し、5月11日(土)?12日(日)には、創立120周年イベントとして、実践女子学園フェスティバル(以下J-FES)を開催いたしました。
J-FESでは様々なイベントが催され、学科ごと設けられたブースでは、それぞれ趣向を凝らした企画が展開されました。
英文学科では「Gimme Cookies! It’s TEA o’clock!—スイーツでサクサク学ぶ英語の名句—」と題し、クッキーと紅茶を販売いたしました。「購入していただいた方に、スイーツを楽しみながら英語にも触れてもらいたい。」そんな思いを込め、クッキーのパッケージには、シェイクスピアやキング牧師などが残した名言を記したカードを入れ込みました。
販売したクッキーは、p?tisserie MIYAKO(HP:http://r.goope.jp/p-miyako)の宮島 京さんにご協力いただき、このイベントのためにオリジナルで作っていただいたものです。クッキーは大変好評で、2日間で見事完売!本学科のブースへ足を運んでいただいた皆様には、この場を借りて感謝申し上げます。
また、12日(日)にはJ-FESと並行してオープンキャンパスも開催いたしました。今回の模擬授業では、本学科教授の稲垣伸一が「奴隷制と南北戦争」をテーマに授業を行いました。
現代のアメリカ社会でも時折問題となる人種差別。現代のこの問題を語る上で避けられないのは、奴隷制と南北戦争の関係性です。
模擬授業では導入として、ビリー?ホリデイの「奇妙な果実」の歌詞について考えました。歌詞中にもあるアメリカの「南部」と呼ばれる地域はかつて、奴隷制による奴隷たちの労働力を元に、プランテーションで発展を遂げました。この農業主義によって自分たちの経済的基盤を維持したい南部と、産業化を進めたい北部との間に1861年に起こった南北戦争は、1865年、北部の勝利をもって終結し、奴隷制も正式に撤廃。しかしその後もなお、長年続いた奴隷制の影響は強く、中でも南部は他の地域に比べ、人種差別が顕著な地域とされています。
授業の中では、その南部が舞台となり、奴隷制や南北戦争がテーマとなっている、マーガレット?ミッチェル原作で映画化された『風と共に去りぬ』、ハリエット?ビーチャー?ストウの『アンクル?トムの小屋』、マーク?トウェインの『ハックルベリー?フィンの冒険』などの作品が、歴史や文化を読み解くための参考資料として提示されました。これらの文学的作品を見ていくと、主人と奴隷、白人と黒人、差別する側とされる側というような単純な対立構造だけでは言い表す事ができない、両者の間に生まれた交流や感情が浮き彫りとなり、奴隷制や南北戦争といった表面的な歴史的背景のみならず、内面にまで迫ることができました。
盛況のうちに幕を閉じたJ-FESと5月のオープンキャンパス。本学がこれまで積み重ねてきた120年という年月の重みを感じつつ、学園と共に英文学科もこれから新たな時代を切り開いてゆきたいと思います。
記?青野 文香(英文学科 助手)