美術史実地研究c
この授業は、さまざまな舞台芸術の実際に立ち会い、その鑑賞体験に基づいて、舞台芸術作品に関するディスカッションを通して、芸術作品の価値について考えます。舞台芸術は、様々な芸術のジャンルの複合体であり、演劇学的視点のみならず、美術史学、美学、民俗芸能などの視点から総合的に考察する必要があります。また、地方公共団体が主催する演劇公演が、都市の創造性を高めていることを確認することで、アートマネジメント、文化政策の視点から舞台芸術の意味を考察することも目指しています。
この授業では、毎年5月に静岡県で開催されている「ふじのくに?せかい演劇祭」の見学を中心に、世田谷パブリックシアター、神奈川芸術劇場、彩の国さいたま劇場、東京芸術劇場等で上演される作品の鑑賞を行っています。静岡では、SPAC(静岡県舞台芸術センター)の芸術総監督:宮城聰さんが演出する、駿府城特設会場で上演される野外劇の鑑賞がメインとなっており、2022年には「ギルガメッシュ叙事詩」、2023年には「天守物語」の舞台を鑑賞しました。学生たちは、ダイナミックな野外劇の上演を堪能しました。