特集① LAPS図書館見学記 『帝京短期大学図書館』
訪問館:帝京短期大学図書館
訪問日:2024年7月8日(月)午前
訪問取材者:図書館スタッフ2名
帝京短期大学について
帝京短期大学は、3学科(生活科学科、こども教育学科、ライフケア学科)、3専攻科(養護教諭、こども教育学、臨床工学)で、所属学生数500人以上の短期大学である。取得できる一部の資格(栄養士、保育士、幼稚園教諭二種、養護教諭一種?ニ種)から本学の特に日野キャンパスの学科と非常に親和性が高く、訪問すると、なじみ深い本が並んでいると感じることができるはずです。
入館して
図書館に入ると先ず目に入るのが、教員との連携で選ばれた新着図書コーナーです。3段のうち上段は図書館が、中段と下段は各学科?専攻科の教員が選書するとのことです。左に目を移すと医療系を中心としたDVD教材等の視聴覚資料が並んでおり、改めて入り口側に振り返ると今度は学生図書委員が選んだ推薦図書が置かれたテーブルがあり、学生には非常に人気があるとのことです。学生図書委員は、各クラスから2名選任40名程で構成され、図書館利用について意見交換し、円滑に図書館利用できるように書架の整理も行っています。
入口正面の空間は、左側の壁面に「絵本?紙芝居こども教育」のサインが目に飛び込んできて数多くの絵本や紙芝居が並んでおり、学生は選んだ資料を教育実習にも持参するそうである。奥には今回の見学に合わせて大型絵本の面出し展示もして下さっていた。大型絵本は実習訓練にも使われ、子供たちも大喜びとのことである。絵本?紙芝居の棚の隣には国家試験対策と就職関連本を揃えた「試験問題集 臨床検査技師?柔道整復師」のコーナーがある。中央に閲覧席をはさんで右側は木組みで囲まれたエリアで、中にはプロジェクタ、壁一面の電子黒板、ディスプレイなどがコンパクトに備え付けられたラーニングコモンズとなっている。ここはグループワークや授業練習に多用されており、当日ご対応いただいた古城館長も、授業でよくお使いになるとのことであった。
館内にて
入口を右折して書架室に向かう通路には、右手に職員による季節展示(今回は「夏におすすめの本特集」)、左手に貴重書類を収めた書棚がありました。書架室は大きく2つの小部屋に分かれ、その中間には新書書架と新着雑誌書架が設置されています。本は日本十進分類法NDCで配架されています。
帝京短期大学図書館の特徴は、蔵書数が3万冊と非常に小規模な中に全学科?コースの精選した資料が満遍なく収集管理され、全ての資料が手に取れるようになっていることです。制約のある保存スペースを最大限に生かし、資料選択(選書)から配架、一定期間を過ぎた後の雑誌等の除架プロセスが徹底されています。また学生が資料を探しやすいような工夫等、細部まで職員?スタッフの心遣いと手入れが非常に行き届いた図書館であるとの印象を強く受けました。