図書館学課程の授業紹介-2「図書館情報資源特論」
短期大学部には、図書館で働く「司書」の資格が取得できる「図書館学課程」が設置されています。
今回は、図書館学課程の科目の中から「図書館情報資源特論」(2年生?後期選択必修)を紹介します。
現在の図書館は、社会全体でデジタル化が進展していることに伴って、本などの紙資料にとどまらず、ウェブや電子書籍などのデジタル資料をも扱うようになっています。この科目では、近年の図書館界で注目を集めている「オープンデータ」と「デジタルアーカイブ」に着目し、それぞれ実際に手を動かす課題に取り組むことで、図書館活動にデジタル技術が及ぼす可能性を考察します。
オープンデータの課題では、オンライン百科事典である「Wikipedia」の記事の編集に取り組みます。この課題に先立って、2021年11月、“ウィキペディアン” の海獺さん(ハンドルネーム)を特別講師に招き、授業の中でワークショップを行いました。ワークショップでは、海獺さんからWikipediaの編集方針に検証可能性があること等についてお話いただいた後で、受講生がグループになりWikipediaの記事に含まれる情報に出典をつけました。書籍に基づく出典をつけることで情報が検証可能となり、百科事典としてのWikipediaの質を高めます。出典とする情報源には、図書館が所蔵する書籍を活用できます。受講生は、Wikipediaの編集を実際に体験し、Wikipediaと書籍?図書館との深い関係を知ることができました。
受講生の感想
?自分でWikipediaを編集して、書籍から得た新しい情報を世界に共有するという楽しさを感じました。
?編集するのは不安でしたが、ツールを使って思っていたよりも簡単に編集ができて驚きました。正しい情報を載せるための責任感や、どこにその情報が載っているだろうかなどと色々感じることがあって楽しかったです。