竹内ゼミ 『食に関する調査(2024 年)』の紹介
『女子目線』のデータサイエンス:『食に関する調査(2024 年)』の紹介
※行動計量学ゼミ(竹内ゼミ)では、女子目線で気になった統計調査?統計データを読み取り、現代社会の動向?傾向を紹介していきます。
皆さんは食品の値上げに興味はありますか?私はというとこれまで 120 円で買っていたグミが、この間 150 円まで値上がり物価高を感じました。またコロナ禍が明け、皆さんも友人や家族と外食をする機会が増えているのではないでしょうか。3 年生からはゼミが始まり、ゼミで懇親会を行うにも外食はもってこいです。
今回紹介する調査は、マーケティング?リサーチ会社の株式会社クロス?マーケティングが行った「食に関する調査(2024 年)」です。この調査は全国 47 都道府県に在住する 20-69 歳の男女 2,500 人を対象に「食」に関わる実態や意識?行動などを聴取した結果を表しています。調査期間は 2024 年 4 月 23 日(火)~24 日(水)でインターネットリサーチによって行われました。中でも今回取り上げたのは「外食?食意識調査編」で、外食、値上げ時の購買行動にフォーカスを当てた分析です。今回資料では、2022 年との比較も使われており、2022 年度の調査は 4 月 1 日(金)~3 日(日)で行われています。ここでは記載されている調査のうち、特に気になった部分を紹介します。
1 つ目の紹介は外食の実態調査です。外食頻度は年代別に大きな差はなく、「週に 1 回以上」が 31%、「月に 1 回以上」は 62% であり、コロナ禍の 2022 年と比べ、月に 1 回以上の外食頻度は 6 ポイント増加したことが読み取れました。外食をした理由として、「美味しいものを飲食したいとき」「好きなものを飲食したいとき」が 3 割台の結果となりました。一方 2022 年との比較という点で見ると「友人/知人との会話を楽しみたいとき」と回答した人の割合が 6 ポイント増加、また「家族との会話を楽しみたいとき」と回答した人の割合も 4 ポイント増加したことが読み取れます。この結果を見るとコロナ禍を経て、外食を通してコミュニケーションを取りたいと考える人が増えたように思います。
2 つ目は食品への意識?行動の調査です。いつも買う商品が値上がりした際の行動は、「値上がりしても、いつも買う商品を買うことが多い」と回答した人は 28%、「同ジャンルの安い商品に替えることが多い」と回答した人は 34% となりました。これは 2022 年の調査と比較すると、前者の「値上がりしても、いつも同じ商品を買うことが多い」と回答した人は 6ポイント減り、「同ジャンルの安い商品に替えることが多い」と回答した人が 4 ポイント増えたことになります。この結果から、物価高の状況が続いている現在は、家計の食費を抑えるためにも安い商品に替える人が増えているのではないかとの予想ができました。私たちと同世代である 20 代に着目すると、食品の値上げに対して「いつも買う商品が値上がりしたことはない/気づかない」と回答した人が 26% と他の世代が 4~17% であるのに対し大幅に多いことが分かります。
私たちの世代は、食品の値上げに対してあまり関心がないことや時期によって値段が変わらない一定の商品を購買する人が他の世代よりも多いのではないかと考えました。
その他、調査の図表、詳細等につきましては下記の参考文献をご参照ください。
参考文献:
株式会社クロス?マーケティング
「食に関する調査(2024年)外食?食意識行動編」
https://www.cross-m.co.jp/news/release/20240516/
(最終確認日:2024/07/10)