竹内ゼミ 『ペットに関する調査結果』の紹介
『女子目線』のデータサイエンス:『ペットに関する調査結果』の紹介
※行動計量学ゼミ(竹内ゼミ)では、女子目線で気になった統計調査?統計データを読み取り、現代社会の動向?傾向を紹介していきます。
第 19 期生 青木奏
私は今まで、金魚やメダカ、インコやカブトムシを飼ったことがあり、現在は犬を飼っており、毎日の疲れの癒しになっています。そこで、ペットを飼っている人のペット事情について気になったため、ペットに関する調査について調べました。
今回私が紹介するのは、株式会社インテージによる「ペットに関する調査」です。この調査は 2023 年 9 月 29 日~10 月 4 日と 2024 年 2 月 9 日~2 月 14 日にかけて日本全国の 15 歳から 79 歳の男女、5,000 人を対象に国勢調査にもとづき性別?年代?地域を母集団構成に合わせて回収されたものです。今回は記載されている調査のうち、特に気になったペットを飼っていて良いと思うこと?困ること、災害時のペットの居場所について紹介します。
ペットを飼っていて良いと思うことは、「癒される」が 83.4% と圧倒的に多く、8 割を超える人が回答しました。次いで「家庭内のコミュニケーション増加」が 44.8%、「家族以外とのコミュニケーション増加」が 25.3%、?子どもの情操教育になる」が 15.5% という結果になりました。困ることとしては、「旅行などで家を長期間空けづらい」が 42.2%、「お金がかかる」が 34.6%、「災害が起きたときに不安」が 26.4% などが上位となり、ペットを飼っていて良いことには、癒しといった情緒や人との繋がりに着目している回答が多かったのに対して、困ることでは、現実的?物理的な問題に着目する回答が多いことが分かりました。
災害発生時のペットの居場所や避難方法について、2023 年 9 月の調査では「何らかの考えがある」と回答した人は 85.2% だったのに対して、2024 年 2 月の調査では 89.0% と増加している傾向にありました。内訳としては、両年とも「近くの避難所が同行避難が可能か不明だが一緒に避難する」が 3?4 割で、「車中や野外にテントを張り一緒に生活する」が 2?3 割という結果から、災害への避難準備を考える人が増えているものの、同行避難の詳細が分かっていないなど課題も明らかになりました。
また、最後に「ペットへのひと言」を任意で依頼したところ飼育者全体の 85% もの人がメッセージを寄せてくれたことからペットへの愛情の深さが分かりました。
以上のことから、ペットに対して癒しや愛情といった情緒的な面でプラスな意識を持っている人が多い一方で、時間や費用、災害時のペットの居場所や避難方法などといった現実的な点では今後、課題解決に向けて対策を講じなければならないと考えます。
その他、調査の図表、詳細等につきましては下記の参考文献をご参照ください。
参考文献:
株式会社インテージ(2024)
『愛情もお財布も惜しみなく いまどきペット事情飼うことの良さ 1 位「癒やされる」 困ること 1 位「家を空けづらい」5 年前の 2 倍近くに増えている猫関連の費用とは?』
https://www.intage.co.jp/news_events/news/2024/20240220.html
(最終確認日:2024/07/07)