阿佐美ゼミ イラン?イスラム共和国で今、起きていることを学ぶ
イラン?イスラム共和国で今、起きていることを学ぶ
by 異文化コミュニケーションゼミ(高薄グループ)
私たちの招きに応じてくださったのは、一橋大学大学院でジェンダーについての研究に励んでいるイラン人女性のナリンさんでした。ナリンさんは幼少期からお母様と東京にお住まいですが、事情により現在、お父様は遠く離れたイランにいらっしゃいます。昨今ではイランについての報道が絶えることはありませんが、メディアを通さない生の声を聞くことができ、新たな知識を得ました。
今回のゼミではゲストのナリンさんから、イラン?イスラム共和国の文化、社会問題、社会情勢についてお話ししていただきました。私はその中でも特にイランの人権問題について関心がありました。昨年、イランでクルド人の女性が警察にヒジャブの付け方を指摘され拘束された後死亡したという衝撃的なニュースがありました。私はこのニュースを拝見した際、イランでの表現の自由や女性の権利の抑制について改めて知りました。女性やマイノリティの権利が制限され、宗教的な違いや性別に基づく差別はまだまだ深刻化していると感じました。イランではこれらの問題について声を上げることは危険ですが、日本に住んでいる私たちがこれらの問題に対して発言をすることはできます。そのため、私はこれらの人権問題を人事のように思わず関心を持ち続けることが重要だと思います。(高薄)
イランの歴史的背景から生活文化、食文化、近年の情勢まで幅広くお話いただき、もっとイランのことを知りたいと感じました。イランにはざくろ、キャビア、ペルシャ絨毯など多くの特産物がありますが、キャビアがよくとれる地域では、普段の食卓に出てくることもあるそうです。東京にもペルシャ絨毯のお店やイラン料理が楽しめるレストランがあることを教えていただいたので、是非とも行ってみたいと思っています。 イラン人は愛国心が強いがゆえに自国のことを話す時は話を盛りがちだったり、家族が第一で日本人のように?上京する?という概念がなかったりするそうです。自分の国や家族に誇りを持っている方々が多いと知ることができました。 また、イラン人ディアスポラの方々は日本に限らず世界各地に住んでいらっしゃることも知りました。 近年のイラン情勢についてもイラン人の視点から詳しくお話を伺うことができ、大変勉強になりました。このことを通して、イランは国際政治に大きな影響を与えていることがわかりました。今後国際情勢を把握していく上で、イラン情勢に注目していきたいです。(新免)
今回はイランの文化、世界遺産、現在のイラン情勢、女性差別など様々なお話を聞きました。中東の地域は紛争が多く、危ない地域が多いというイメージが自分の中にはあったのですが、イランは紛争などは抑えられていて、その意味で比較的に安全な地域であるということにまず驚きました。イランの方は愛国心が強く非常に家族を大切にしている方が多いと話を聞き、人が温かい国だと感じました。その一方で、女性差別や民族差別によるデモで現地のインターネットが遮断される現実や、女性は外で歌を歌ってはいけないなど厳しい規則があることも知りました。日本では当たり前のことでも、他の国ではそれが当たり前ではないことがありますし、逆のこともあり得るのだと考えさせられました。デモ中、実際に体験したお話、女性差別やイランの政治についての考えなど普段ネットで調べても中々知ることのできない貴重なお話をたくさんお伺いできて、とても有意義な時間を過ごすことが出来ました。(中農)
今回私たちはジェンダー論、国際政治、国際情勢を研究してでいらっしゃるナリンさんにお話を伺いました。まずイランが警察国家だということを改めて知りました。ナリンさんのお話によると電話の盗聴は当たり前、デモに参加すると入国、出国ができない可能性も。また、イランには女性ができないことがいくつかあり、女性は自転車に乗れないことはそのひとつ。ヒジャブを付けないといけないとされていますが、実はそうでない場合も多々あるそうで、社会動静に合わせて政府が誘導すると聞き、守るべき時に守らなければ警察に逮捕されしまう可能性が大きいと聞いてとても驚きました。ラップも取り締まりの対象です。今回ナリンさんにテレビやインターネットでは知りえないイランの現状を知ることができて、とても勉強になりました。さらにヒジャブの事件は中東の諸国でも問題になっていて、以前はクルド人ゲストのビナさんから教えていただいて、今回は女性の視点からこの問題を見ることができて勉強になりました。 (伊藤)