2月の大学風景
食生活科学科教員N.M
後期科目の試験が終わると、多くの学生さんは春休みに入ります。
4年生は、卒業論文のまとめや、国家試験対策(管理栄養士専攻)に集中するシーズンになります。
まもなく就職活動が始まる3年生は、学内向け就活講座などに参加します。
公衆栄養学研究室では、12月から2月頃にかけて4年生から3年生への卒論研究の引継ぎを行いました。
毎年それぞれのテーマで研究を進めますが、研究用ツールや共有可能なデータは引き継いでいきます。
食事調査データの取り扱い方を確認しているところです。
食事記録をもとに栄養素摂取量の推定を行い、データベースに整理します。
食事記録は、人々がどのような食事をし、どのくらいエネルギーや栄養素をとっているかを調べる方法の一つです。
1日の中で飲んだり食べたりしたものすべての重量や容量を測って記録してきてもらい、食品成分表を用いて栄養価を算出する方法です。
食品成分表や栄養計算ソフトがあればすぐにできそうなものですが、実際には簡単ではありません、
特に難しいのは、「知らない料理や食品が出てきたとき」「食品成分表に収載されていない食品が出てきたとき」などです。
栄養成分値や原材料名の情報があれば参考にし、ひとつひとつ対処方法を決めていきます。
食塩に関しては、尿中排泄量を測定することで比較的正確に摂取量がわかります。
研究室では、食事記録と尿中排泄量測定の両方から食塩摂取量を調べてみるといったことも行っています。
管理栄養士専攻の授業では、上記の他にも、質問票を用いた食事調査、面接での聞き取り調査を体験します。
どのような方法であっても、スキル向上のために重要なのは、日頃からできるだけたくさんの食経験を重ねることです。
伝統的な日本の行事食や郷土料理、外国の料理、B級グルメやコンビニの新商品まで、私(教員)も日々情報収集しています。
これからも「食」に興味のある学生さんとともに、楽しみながら学んでいければと思っています!