懐かしいあの頃へ旅するシリーズ No.3
常磐祭へたいむとらべる
1956(昭和31)年に記念すべき第1回が行われた「常磐祭」。
歴代のパンフレットを開くと、その時々のテーマやゲストから時代背景が浮かび上がります。
そして、常磐祭の開催に情熱を傾ける学生たちの思いも…。今回はご一緒に常磐祭の思い出を
振り返ってみませんか。
常磐祭とは—実践女子大学?短期大学の学園祭。毎年11月中旬の金~日曜日に開催されています。その運営は学生組織「常磐祭実行委員会」が中心となって行われています。
泊まり込みで準備、資材の手づくり…常磐祭開催に青春をかけた学生たち今も変わらぬ実行委員の気持ち、「すべては“楽しんでいただく”ため」
第43回常磐祭実行委員長 平松 真梨さんが当時を振り返る
毎年秋、実践女子大学?短期大学のキャンパスににぎわいをもたらす「常磐祭」。学生たちがそれぞれ趣向を凝らした展示出展や模擬店、出し物などを行い、日ごろの学びや活動の成果を披露するこの学園祭は、本学最大のイベントとして位置づけられています。
中心となって常磐祭開催を推し進めてきた常磐祭実行委員会は、毎年3月くらいから準備に取り掛かり、夏休みも返上。休み明けに学内外にテーマや企画などを発表すると、常磐祭当日に向けてラストスパート。開催直前に多くの実行委員が合宿所に泊まり込んで運営に取り組むのは、今も変わらない伝統として引き継がれています。
短期大学では一時期、独自に学園祭を行っていました。それが1976(昭和51)年から1994(平成6)年まで開催されていた「輝陽祭」。このイベントは学友会ではなく短期大学の学生と教職員が力を合わせて実施していたもので、実行委員は各クラスから選ばれていました。展示や模擬店、出し物にかかる費用もクラスの皆で出し合い、時には必要なものを自分たちで作るなど、まさに手づくりの学園祭として開かれていました。
実行委員の学生たちは、どんな気持ちで常磐祭に向き合っていたのでしょうか。第43回(1999(平成11)年)常磐祭実行委員会で委員長を務めた平松真梨さんに、当時の様子をお聞きしました。
「私たちが目指したのは、何より在学生や学外の方に“楽しんでいただく”こと。厳しい決まりなどはそれほどなかったのですが、“いい常磐祭にしたい”という気持ち、そして一所懸命に取り組む姿勢は代々の先輩方から受け継いでいたと思います。
サークルや研究室から多くの模擬店や展示が出されましたが、芸能人の方がいらっしゃるコンサートやトークショーなどのイベントにも学生の関心が集まっていました。このゲストの選定も私たちの担当。学生たちはこうした対外折衝の仕事は不慣れで、関係者の方々にいろいろと迷惑をおかけしましたが、温かい言葉をかけていただくことも多かったです。
委員の人数が少ないことが悩みで、私も、従来は3年生が務めていた実行委員長を2年生の時に担当することになりました。いろいろな意見が出てまとめるのは大変でしたが、皆で力を合わせれば思いは叶うことを学びました。来場された多くの方から“楽しかった”という言葉をいただいた時の達成感は大きかったです」
今は駿河台大学の職員として勤務していらっしゃる平松さん。「実行委員会を通じて知り合った仲間は今でも大切な友人」とコメントをくださいました。
取材協力/1998年?1999年?2000年 実行委員 平松 真梨さん