日本語コミュニケーション学科授業紹介-5「ヴォイストレーニング」(2022年度より「アナウンス技術論」)
私たちは人前で話す機会を与えられた時、話す内容には注意を払いますが、メッセージをのせる「声」にまで気を配ることは少ないようです。ところが、たとえ同じ内容の話をしたとしても、話し方や声により、相手に与える印象や伝わりやすさが変わってしまうほど、コミュニケーションにおいて「声」とは重要なものなのです。「ヴォイストレーニング」は、コミュニケーションの基本である「声」に着目し、一生の財産となる「声の表現力」を磨く授業です。
科目担当教員は元テレビ局アナウンサーです。テレビはもちろん、「声」だけで表現するラジオでも、長年番組を担当した経験を有しています。放送現場でアナウンサーが「声」をブラッシアップするために行う訓練をふんだんに取り入れ、実践的な授業を展開しています。
〈声の基礎力を鍛える〉
腹式呼吸、発声、滑舌練習の方法を習得する
〈放送原稿を使った訓練〉
天気予報、ニュース原稿、お知らせ原稿を読む
〈声の表現力を磨く〉
朗読ナレーション、絵本の読み聞かせにチャレンジ
1年生の必修科目「ビジネストーク演習」での学びを通して、話す力をさらに伸ばしたいと考える意欲的な学生が履修する傾向があります。そのため、一人ひとりのモチベーションが非常に高く、毎回の授業は熱気に溢れています。
2020年度は期末発表として、「ラジオ番組でのフリートーク」を行いました。学生は、ラジオパーソナリティのように自分でトーク内容を考え、かける曲を選び、曲のイントロにのって曲紹介まで行いました。発表後は「すごく楽しかった」「自分がここまでできると思わなかった」と目を輝かせながら語っていた姿が印象的でした。
受講生の感想
?話し方の癖や滑舌は自分の努力次第で改善できることを学びました。発声練習や滑舌練習を通して、声の使い分けが半年で上がったように実感しました。ラジオを作る最終課題では本格的に実践することができました。
?原稿を普段読む機会はなかなかないので貴重な経験でした。また、声の出し方、滑舌などの基礎的な面やナレーションやラジオ作りを通して「声」について深く学ぶことができました。
?声で表現することにとても興味があったので、ニュース原稿やCMの原稿では噛まずにきちんと伝えることができて嬉しかったです。また、声優さんがするようなアテレコに近い朗読ナレーションもすることができてとても楽しかったです。しかし、声を使い分けてキャラクターの性格を表現しつつ物語を進めていく大変さも知りました。アナウンサーの方がするような原稿読みから、創作のラジオまで幅広いジャンルを経て声で表現することが学べて本当に良かったし、自分の成長を感じることができました。