竹内ゼミ 『Z 世代のイマ~若者のお金事情~』の紹介
『女子目線』のデータサイエンス:『Z 世代のイマ~若者のお金事情~』に関する調査紹介
※行動計量学ゼミ(竹内ゼミ)では、女子目線で気になった統計調査?統計データを読み取り、現代社会の動向?傾向を紹介していきます。
第 19 期生 山川実紅
突然ですが、皆さんは普段何にお金を使いますか?私たちの同世代といえば、推し活や外食、美容やファッションなどの自己投資など、お金の使い方は人それぞれであり個性が溢れるのではないかと感じます。そこで私は今回、日本インフォメーション株式会社が実施された「Z 世代のイマ~若者のお金事情~ 好きなことは惜しまずお酒?交際費は節約モード、今後を考え投資も視野に!」という調査を紹介します。調査実施期間は 2023 年 8 月 2 日~8 月 17 日で、日本全国の 16-26 歳の男女を対象に行われました。調査方法はクローズドモニターへのインターネットリサーチで、サンプル数は 1,616 となっています。Z 世代の定義についてですが、1995 年ごろから 2010 年ごろまでに生まれた若者のことを指します。今回は調査から分かった傾向について、2 点取り上げたいと思います。
まず、最もお金をかけているのは「食費」ですが、実際は積極的と節約層(『美味しいものを追求しより費用をかけたい層』と『節約対象と見ている層』)に意見が分かれています。加えて「推し活?オタ活」や美容関連といった自分が好きな領域のものは節約対象には当てはまらず、お酒等のコミュニケーションツールへの消費意識は低下しています。
次に Z 世代の「投資」への興味?関心の高まりです。特に男性は女性と比較すると、不安や危険性を感じながらも、実際に投資行動を行っている層がやや多いという結果が見られました。
Z 世代の社会人 600 人(男女各 300人)に金融リテラシーについての調査を行ったところ、56% が何かしらの手段で知識を得ていることが分かりました。男女別で情報収集の方法を比較をすると、男性は「証券会社のウェブサイトから」と回答した人が 7.0 ポイント、「書籍から」と回答した人が 5.4 ポイント、「お金に関するセミナーから(オンラインを含む)」と回答した人が 5.6 ポイントと女性と比べると高い特徴が見られました。一方女性は、「親から」と回答した人が 7.7 ポイント、「SNS で詳しい人から」と回答した人が 7 ポイント男性よりも高い結果と分かりました。
また、貯蓄や投資を実施している Z 世代の社会人 379 人(男性 203 人、女性 176 人)に調査した結果を男女別で比較しました。その結果、女性は「普通預金(日本円)」が 76.7% で最多となり、男性は「株式投資」(21.2%)や「投資信託」(19.2%)、「一般 NISA」(14.8%)と回答した割合が各項目で女性より 10ポイント以上高い結果となりました。
以上のことから、Z 世代は早いうちから将来を見据えて、お金の使い方を考える人が多い傾向にあると分かりました。私も社会人になり、一人暮らしを始めるときは、今以上に消費と貯金に気を配るようになると思います。お金関連の話は美味しい部分には必ず裏があるということを聞きますが、くれぐれも詐欺やトラブルに巻き込まれないように注意しながら、自己管理していくことが重要だと考えました。
その他、調査の図表、詳細等につきましては下記の参考文献をご参照ください。
参考文献:
日本インフォメーション株式会社(2024)
Z 世代のイマ~若者のお金事情~ 好きなことは惜しまずお酒?交際費は節約モード、今後を考え投資も視野に!
https://www.n-info.co.jp/report/0063/
(最終確認日: 2024/11/13)