竹内ゼミ 『日焼け止めに関する自主調査』の紹介
『女子目線』のデータサイエンス:『日焼け止めに関する自主調査』の紹介
※行動計量学ゼミ(竹内ゼミ)では、女子目線で気になった統計調査?統計データを読み取り、現代社会の動向?傾向を紹介していきます。
第 19 期生 中山実咲
ドラッグストアやスーパーに行くと、季節を問わず様々な種類の日焼け止めが並んでいます。私は外出の予定がある日は欠かさず顔と腕に日焼け止めを塗る習慣があります。そこで、複数の友人に紫外線対策について尋ねてみたところ、日焼け止めを塗る頻度や重視するポイントが意外にバラバラで、それぞれが違った基準で選んでいることに気づきました。こうした背景から、日焼け止めに関する調査結果を調べることにしました。
今回紹介する調査は、GMOリサーチ&AI株式会社が 2024 年 8 月 8 日から 8 月 9 日の 2 日間にかけて実施した「日焼け止めに関する自主調査—2024 年夏—」です。調査対象は、日本国内の 15 歳から 99 歳までの男女 4,980 名(本調査 1,657 名)でオンライン調査で行われたものです。今回は公開されている調査内容のうち、特に気になった項目について紹介します。
この調査では、まず日焼け止めの使用頻度について、性別?部位別に分析が行われました。結果として、特に顔への日焼け止めの使用頻度が高いことが明らかになりました。女性の 62.5% が「年間を通して日常的に顔に日焼け止めを使用している」と答え、男性では 21.5% にとどまっています。また、男女ともに体よりも顔への使用頻度が高いことがわかりました。特に女性は、日常的なスキンケアの一環として紫外線対策が重要視されていることがうかがえます。
使用する場面についても、興味深い傾向が見られました。「屋内から出ない日」でも、顔への日焼け止めの使用率は 19.9% という結果でした。屋内での紫外線対策として、一定数の人が日焼け止めを使用しています。また、 「屋内から出ない日」「一時的に屋外に出る日」「長時間屋外で過ごす日」の各場面において、顔に使用する日焼け止めで重視するポイントとして上位にあがったのは、「日焼け止め効果の数値(SPF/PA)」「価格」「塗り心地」という結果でした。4 位以下は、屋内で過ごす日は「肌にやさしい、敏感肌でも使用できる」ことが重視される一方、長時間屋外で過ごす日には「汗や擦れに強い」といった耐久性が重要視される傾向が見られました。
この調査から、紫外線対策に関する日焼け止めに対する個々のニーズが場面や目的に応じて異なっていることが明らかになりました。特に、屋内から出ない日にも紫外線対策を意識している人が約 20% もいる点が、紫外線の影響に対する認識が広がっていると感じ、興味深いと感じました。さらに、個々のライフスタイルや肌質に合わせた多様な製品が求められていることも理解できました。
その他、調査の図表、詳細等につきましては下記の参考文献をご参照ください。
参考文献:
GMOリサーチ&AI株式会社(2024)
約 20% が屋内でも顔に日焼け止めを使用~日焼け止めに関する自主調査を実施~、
https://gmo-research.ai/pressroom/survey/voluntary-survey-20240827
(最終確認日:2024/10/17)。