竹内ゼミ 『耳に関する調査(2024 年)』の紹介
『女子目線』のデータサイエンス:『耳に関する調査(2024 年)』の紹介
※行動計量学ゼミ(竹内ゼミ)では、女子目線で気になった統計調査?統計データを読み取り、現代社会の動向?傾向を紹介していきます。
第 19 期生 奥田花奈子
近年、リモートワーク等オンラインでのやり取りの中でイヤホン?ヘッドホンは欠かせないものになっているように感じます。私もヘッドホンをよく使用しているのですが、実際どのくらい使用している人がいるのか、また使用することによるリスクについての認知度がどのくらいなのか気になったため、関連する調査を調べました。
私が紹介する調査は、マーケティング?リサーチ会社の株式会社クロス?マーケティングが行った「耳に関する調査(2024 年)」です。この調査は 2024 年 3 月 28 日(木)に、クロス?マーケティングセルフ型アンケートツール(QiQUMO)を用いたインターネットリサーチで行われ、全国 20-79 歳の男女 2,400 名を対象に行われました。ここでは記載されている調査のうち、特に気になった部分を紹介します。
直近 1 ヶ月間にイヤホン?ヘッドホンを利用している人のうち、「ほぼ毎日」と回答した人が 31%、「週に 4~5 日程度」と「週に 2~3 日程度」と回答した人がそれぞれ 22% と 7 割を超える人が週に 2 回以上使用していることが分かりました。また、「ほぼ毎日」と回答した人は、20 代の 45% が最も高く、次いで 30 代の 36% と年代が低い人ほどより利用頻度が高くなることが分かりました。
近年問題となってきている、スマートフォンの長時間利用によって耳鳴りや聴力の低下等が生じる「スマホ難聴」に関して、「名前も内容も知っている」と回答した人は全体で 11% であり、「内容は知らないが名称は聞いたことがある」と回答した人の 31% と合わせても、認知している人は 42% と全体の半分以下であることが分かりました。同様に年代別の認知度を見ると、60 代が 50%、70 代が 52% であるのに対し、20 代が 35%、30 代が 36% と年代が低い人の認知度は低いことが分かりました。
以上のことから、通勤通学やリモートワーク等幅広く活用すると考えられる若い世代ほど、イヤホン?ヘッドホンを利用する頻度は高くなることがわかりました。一方、使用する上でのリスクである「スマホ難聴」の認知度については、使用頻度の高い若い世代よりも、60、70 代の方が高い結果となっており、使用頻度の高い年代におけるリスクの認知度の低さが問題として上げられると思いました。
気付かないうちに「スマホ難聴」にならないよう、長時間の使用を避けることや使用しない日を設けたりと個人的な対策はもちろん、「スマホ難聴」の人がより増加する前に、使用に伴うリスクがあるということを広めていかなくてはならないと感じました。
その他、調査の図表、詳細等につきましては下記の参考文献をご参照ください。
参考文献:
株式会社クロス?マーケティング
「耳に関する調査(2024 年)」
https://www.cross-m.co.jp/report/health/20240423ear/
(最終確認日: 2024/07/23)。