竹内ゼミ 『女子目線』のデータサイエンス:「コンパクト家電に関する調査(2024 年)」の紹介
『女子目線』のデータサイエンス:「コンパクト家電に関する調査(2024 年)」の紹介
※行動計量学ゼミ(竹内ゼミ)では、女子目線で気になった統計調査?統計データを読み取り、現代社会の動向?傾向を紹介していきます。
第 19 期生 熊田彩
コンパクト家電というと少人数世帯に向けた商品というイメージが強かったのですが、最近は少人数世帯に関係なく若者がミニ扇風機を使用しているのをよく見かけます。そこで、コンパクト家電の所有に関して興味を持ちました。
今回紹介する調査は、マーケティング?リサーチ会社の株式会社クロス?マーケティングが調査を行う「コンパクト家電に関する調査(2024 年)」です。この調査では全国 47 都道府県の 20 歳から 69 歳の男女 1,100 名を対象に、2024 年 3 月 8 日(金)- 3 月 9 日(土)にクロス?マーケティングセルフ型アンケートツール(QiQUMO)を使用したインターネットリサーチの方法で尋ねています。ここでは記載されている調査のうち、特に気になった部分を紹介します。この調査では所有しているコンパクト家電、コンパクト家電の良い点?気になる点、欲しいと思うコンパクト家電について調査されています。
コンパクト家電を所有しているかの質問では、全体での所有している人は半数であることが分かりました。所有していると回答した人のうち、所有率が高いのは「ミニ扇風機」、「ハンディ掃除機、ハンディクリーナー」、「小型ヒーター、小型ストーブ」になりました。今回の調査では、60 代のコンパクト家電の所有率が 6 割と高くなっており、またその 60 代では「ハンディ掃除機、ハンディクリーナー」に関しては 4 割近くが所有していることが分かりました。
次にコンパクト家電の良い点についての質問で多かったのが「持ち運びしやすい」、「場所をとらない」であり、どちらも全体で 3 割台でした。この結果から消費者として、必要な場所に対して、より機能を期待したい「スペースパフォーマンス」の意向がみなれ、居住空間を上手く活用したいのではと思われます。
一方でコンパクト家電の気になる点については、「バッテリーが長く持たない」、「壊れやすい、壊れやすそう」、「機能が劣る」などが上位にあがりますが、いずれも 2 割前後にとどまっていました。この結果からコンパクト家電の商品の性能を懸念する意向がありそうです。
欲しいコンパクト家電で気になる回答としても、「いつでもどこでも着脱可能、着けたテーブルや机がそのままコタツになる機能で持ち運びが可能な遠赤外線ヒーター。」(男性 50 代)や「持ち運びが出来て電子レンジみたいな温め機能があるコンパクト家電は欲しい。」(男性 40 代)、「コンパクトポット。一人分のお湯をすぐに沸かせる機能が欲しい。」(女性 30 代)、「小型炊飯器。一膳分だけさっと炊けるものがあればうれしい。」(女性 50 代)、「小型のホームベーカリー。焼きたて一人分が食べたいから。」(女性 60 代)などの意見がありました。
この調査結果からコンパクト家電の所有率は全体では半数近くいますが、年代別に見ると若者よりも 40 から 60 代などの年代が高い人の方が多いことが分かりました。また、年代が高い人のほうがコンパクト家電に対してメリットを感じやすい点も結果から伺えました。そこで、若者の所有率を上げるならば若者のニーズを反映させた利便性を感じられる商品の制作が必要だと考えます。
その他、調査の図表、詳細等につきましては下記の参考文献をご参照ください。
参考文献:
株式会社クロス?マーケティング
「コンパクト家電に関する調査(2024 年)」
https://www.cross-m.co.jp/report/life/20240313kaden/
(最終確認日:2024/4/21)。