竹内ゼミ 「生成 AI に関する調査(2023 年)利用実態?意識編」の紹介
『女子目線』のデータサイエンス:「生成 AI に関する調査(2023 年)利用実態?意識編」の紹介
※行動計量学ゼミ(竹内ゼミ)では、女子目線で気になった統計調査?統計データを読み取り、現代社会の動向?傾向を紹介していきます。
第 18 期生 中田 果歩
ChatGPT などの生成 AI が話題となる中で、会社での生成 AI の導入状況に興味を持ちました。そこで今回、生成 AI の利用実態や意識についての調査結果の紹介をします。
今回、私が紹介する調査は、マーケティング?リサーチ会社の株式会社クロス?マーケティングが実施した「生成 AI に関する調査(2023 年)利用実態?意識編」(出典は下記の参考文献を参照)です。本調査は 2023 年 5 月 12 日(金)-15 日(月)にかけて、全国 47 都道府県の 20-69 歳の男女を対象に行われており、今回の調査ではなかでも生成 AI 認知者で、フルタイムで働いているホワイトカラー層 1,345 人に対する分析結果のうち、特に気になった、会社での生成 AI 利用意向について紹介します。
生成 AI 認知者に勤務先の生成 AI 導入状況を確認したところ、「会社での導入なし、個人的にも使用していない」が 42% と最も多く、「会社全体や部署では導入していないが、個人的に使っている」が 28%、「会社全体では導入していないが、導入している部署がある」(18%)、「会社で導入している」(11%)という結果から会社で一部でも生成 AI が導入しているのは全体の 29% と導入率はまだ低いことが分かりました。また、いずれかの生成 AI サービスを現在利用している人に生成 AI の使い方を尋ねたところ、最も多いのが「検索エンジンの代わり」(37%)、次点が「純粋な興味や楽しみのため」(33%)となり、「代わりに文章やコードやデザインを考えてもらうため」(28%)、「アイデアや企画を考えるための話し相手」(28%)、「何かを要約したり可視化したりするため」(27%)と続き、生成 AI をビジネスシーンだけではなく、日常で気軽に活用していることが分かりました。
そして、生成 AI を自身の仕事の中で利用したいかという質問に対し、「とても使いたい」(11%)、「使いたい」(17%)、「やや使いたい」(26%)と、生成 AI を使いたいと答えた人が全体の 54% いることが分かりました。また、「どちらでもいい」「あまり使いたくない」「使いたくない」「まったく使いたくない」と答えた生成 AI を使いたいと思わない人にどのようになれば生成 AI を使いたいと思うかという質問に対しては、「使い方をきちんと監視?監査出来る仕組みが整ったら」「事実と偽情報を峻別できるようになったら」「データプライバシー?情報漏洩に関する規制ができたら」がそれぞれ 22%、「どのように役立つのか利点を知ることができたら」が 19% と生成 AI の安全性を求める声が最も多いことが分かりました。
本調査から、生成 AI が働く人たちに浸透している中で、生成 AI を場面ごとにうまく使い分けて利用しているということが分かりました。今回の調査結果を踏まえ、生成 AI 技術が進歩する中で、現状で抱えている AI の問題と人々が共存しながら今後も会社への生成 AI 導入が増えていくと考えられます。
その他、調査の図表、詳細につきましては下記の参考文献をご参照ください。
参考文献:
株式会社クロス?マーケティング
「生成 AI に関する調査(2023)利用実態?意識編」
https://www.cross-m.co.jp/report/it/20230608AI/
(最終確認日:2023/07/11)。