竹内ゼミ 「「無駄な時間」に関する調査(2022 年)」の紹介
『女子目線』のデータサイエンス:「「無駄な時間」に関する調査(2022 年)」の紹介
※行動計量学ゼミ(竹内ゼミ)では、気になった統計調査?統計データを読み取り、現代社会の動向?傾向を紹介していきます。
第 17 期生 西澤悠華
デジタル化やコロナ禍によりテレワークなど仕事や勉強の仕方が変わってきています。この変化で、家での生活においても、仕事の時間と趣味などの好きな時間とのメリハリが難しいといった課題も出てきています。このことから私は時間の使い方に男女の差も含め、変化があるのか興味を持ちました。今回、私は、マーケティング?リサーチ会社の株式会社クロス?マーケティングが実施、結果を公開されている「「無駄な時間」に関する調査(2022 年)」(出典は下記の参考文献を参照)を紹介します。
株式会社クロス?マーケティングは「無駄な時間に関する調査」を行い、何もしない時間の実態と人々の気持ちについて分析?公開しています。調査手法はインターネットリサーチで、全国 47 都道府県、20~69 歳の男女に 2022 年 11 月 11 日(金)~13 日(日)まで調査を行い、有効回答数が本調査 1,100 サンプルとなりました。今回は掲載されている調査結果のうち、特に気になりました結果を紹介します。
調査の結果、普段、何もせずに「ぼーっと時間を過ごす」ことがあると回答した方は 64.8% と、半数以上の方があると回答しました。また、まったくないと回答した人は 8.3% という回答になりました。また、何もせずに時間を過ごすことの気持ちとして、「大事だと思う」と回答した方は 41.1% と一番多く、2 番目には「好きな時間である」と回答した割合が 28.4% と続きました。このことから全体のうち約 7 割の方が「ぼーっと時間を過ごす」ことについて前向きな考えであることがわかりました。
また、何もせずに時間を過ごすことの気持ちの性年代別割合としては「大事だと思う」と回答した人の中では女性の 20 代?30 代が男性 20 代?30 代よりも多く、特に女性 30 代では 52.7% と半数以上の人が回答していることがわかりました。その一方で男性 20 代は 29.1% と約 3 割しか回答していませんでした。このことから女性の方が何もせずに時間を過ごすことの気持ちとしてポジティブに考えており、特に女性の 30 代でその傾向が強く表れていることがわかりました。
何もしない時間をネガティブに感じるまたは何も思わない人をベースとした普段の時間の使い方では「時間は効率的に使いたい」と考えている人が 41.6% と最も多く、対してポジティブに感じている人をベースとしたポジティブに感じる理由として最も多かった回答は「何もしない時間が無いと疲れてしまう」であり、41.0% という結果であることがわかりました。
この調査結果からぼーっとする時間は心身ともに休むことができ、大事な時間であると考える人が多いことがわかりました。また、何もしない時間に対する考え方については性別による違いが大きく現れていることがわかりました。特に女性の 30 代と男性の 20 代では「大事である」と回答している割合が大きく異なっていて、このことから男性の 20 代では働き始めの方が多く仕事に対しての時間が生活の多くを占めていると感じ、効率的に無駄なく時間を有効活用することに重要視している傾向があると考え、対して女性は子育てや結婚などが 30 代の方は多く、家庭での自分の時間が作りにくいことから何もしない時間を大事であると考える人が多いと考えました。
その他、調査の図表、詳細につきましては、下記の参考文献をご参照ください。
参考文献:
株式会社クロス?マーケティング
「「無駄な時間」に関する調査(2022年)」
https://www.cross-m.co.jp/report/life/20221116chillout/
(最終確認日:2022/12/09)。