学科教員ブログ(2017年度)
生活文化学科教員から、講義や研究などについて情報を発信します。
日野市のシニアを対象としたパソコン教室を開催致しました(担当:細江容子)
2018年2月24日
2月5日、「人生100年時代を楽しくいきるためにーパソコン技術を習得し、あなたもサイバーシニアに変身しようー」というテーマで、実践女子大学にて日野市のシニアの方々を対象とした『パソコン教室』を開催致しました。
(主催:細江容子?高橋桂子<生活文化学科>、科学研究費助成研究 課題番号:16K04566のパイロット事業、後援:実践女子大学女性キャリア形成研究所)
この講座は、パソコン初心者のシニア向けに、パソコンの基礎、マウスの操作、ネット検索、招待状、友人や孫へのお誕生カードの作成などを行なうことでシニアがパソコンデビューを果たし、パソコンを活用することにより様々な人々とつながり個々のウェル?ビーイングを高めることを目的としたパイロット事業です。
講座は、本学教員高橋桂子教授による講義と本学科生活心理専攻1年生11人の個々の高齢者に対するきめ細かなサポートにより実施されました。
実際のパソコン操作を体験し、ワードでの招待状作成やネット検索、Googleストリートビューを使っての海外の絶景をめぐる旅などでシニアにとっては楽しい講義であったといえます。
コーヒーブレイクでは、参加者や学生達とのコミュニケーションを取りながら和やかな時間も過ごしました。
参加者のシニアのみなさんは、熱心に受講すると同時に学生達との会話も楽しんでいらっしゃいました。
今回のパイロット事業は東京都日野市と相互の密接な協力と連携による協働のまちづくり推進に関わる内容でもあり、パソコン初心者へのパソコン教育を通じて、シニアのウェル?ビーイング向上を目的としたもので、研究推進室、情報センター(渡辺真一郎氏)の支援により、好評を得て成功に終わることができました。
参加した本学生活文化学科の学生(1年生11人)は高齢者パソコン教育のサポーターとなり、高齢者と関わることで高齢者から多くのことを学ぶことともなったのではないかと考えています。
〇主催:細江容子?高橋桂子(生活文化学科)科学研究費助成研究 課題番号16K04566
〇広報:個別に600枚のチラシの配布と広報ひの(2月1日版)へ掲載
〇参加者:当日参加者は13名(申し込み14名)
〇配付物:大学のPCを使うということで、参加者にUSBを配付
ご案内:第2回 「カルピス」づくりによるコミュニケーション発達支援セミナー(担当:長崎勤)
2018年2月4日
「『カルピス』づくりによるコミュニケーション支援ネットワーク」主催のセミナーで、長崎ゼミがアサヒグループホールディングス株式会社の支援を受けて行ってきた研究と実践成果を発表致しますのでお知らせさせて頂きます。
■第2回 「カルピス」づくりによるコミュニケーション発達支援セミナー
【日時】:2018年2月24日(土) 10時~16時
【場所】:アサヒグループニッカ南青山研修室
東京都港区南青山5丁目4番31号
ニッカウヰスキー南青山ビル内 5階
*東京メトロ銀座線 表参道駅B1、B3出口から徒歩7分
※駐車場はございません。公共交通機関をご利用ください。
【参加対象者】:教育?療育現場の先生方、学生、発達?支援研究者、アサヒグループ関係者
【参加費用】:無料
【参加申込先】:参加希望者は、以下担当者まで電子メールで①氏名、②ご所属、③懇親会(有料、4,000円前後)希望の有無、をお送りください。
【申込締め切り】:2018年2月14日(水) ただし定員(40名)になりましたら締め切らせていただきます。
【主催】「カルピス」づくりによるコミュニケーション支援ネットワーク
【後援】:アサヒグループホールディングス株式会社、アサヒ飲料株式会社
●参加申込先●
アサヒグループホールディングス株式会社 技術情報室 稲葉淑恵
アサヒ飲料株式会社 コーポレートコミュニケーション部 齋藤宜子
〈連絡先〉稲葉、齋藤両名宛てメールをお送りください。
稲葉:toshie.inaba@asahigroup-holdings.com
齋藤:noriko.saito@asahiinryo.co.jp
●プログラム(予定)●
9:40 受付開始
10:00-10:10 あいさつと趣旨説明、一年間の活動報告
10:10-10:55 【基調講演】越境的学習と「カルピス」づくり…田島信元(白百合女子大学)
10:55-11:40 【実践研究】「カルピス」づくりによるコミュニケーション支援(1):特別な支援を要する児童に対する地域のスポーツクラブでの「カルピス」のカフェによる発達支援…吉井勘人(山梨大学大学院総合研究部教育学域)?鷹野遥香(山梨大学大学院教育学研究科)
11:40-12:40 休憩
12:40-13:25 【実践研究】「カルピス」づくりによるコミュニケーション支援(2):大学学園祭「なかよしカフェ」ができるまで…長崎 勤?長崎ゼミ(実践女子大学)
13:25-13:55 「カルピス」づくりによるコミュニケーション支援 参考教材の紹介…長崎ゼミ
13:55-14:15 休憩
14:15-15:35 【実践報告】「カルピス」づくりによるコミュニケーション支援の実践紹介と交流
○「なつまつりでの『カルピス』づくり」…大高美和(こどもでいさーびすにじいろ)
○「通級指導における『カルピス』づくりを通したコミュニケーション支援」…小島拓也(習志野市立袖ケ浦西小学校)
○「発達に遅れのある幼児への社会性とコミュニケーションを育む『カルピス』づくりの実践」…仲野みこ(筑波大学附属大塚特別支援学校)
◎参加者による近況報告など
15:35-16:00 全体討論?アナウンス
その後、近隣で懇親会(有料、4,000円前後、希望者対象)
●企画主旨
「『カルピス』づくりによるコミュニケーション支援ネットワーク」は希釈飲料(代表的な商品名は「カルピス」)づくりに代表される日常生活の簡単な調理活動の支援をとおして、そこに埋め込まれている社会?情動?言語などの発達のエッセンスを促してゆく基礎理論と方法論を開発してゆこうとする研究者?実践者によるネットワークです。
第2回セミナーは、この1年間の実践を振り返り、「カルピス」づくりによるコミュニケーション発達支援の理論的基盤と、支援の可能性について考えてみたいと思います。
田島信元先生(白百合女子大学)からは、「カルピス」づくりによる学習?発達の理論的基盤である越境的学習理論についてご講義頂きます。
山梨大学グループからは、修士論文による研究で、地域のスポーツクラブでの「カルピス」のカフェの実践研究を、実践女子大学グループからは、学園祭での「なかよしカフェ」が実現するまでのS君の他者意図理解の学習経緯と、「なかよしカフェ」に集ったお客さんのアンケート分析、スタッフの学生とアサヒグループとの連携などについて報告します。
また、「カルピス」づくりによるコミュニケーション支援の参考教材と、支援方法のシュミレーション(モデル)についての動画を紹介いたします。
さらに、各方面での実践についても報告を頂き、交流を深めたいと思います。
「日野市在住?在勤の『潜在保育士』の皆様を対象とした『リカレント教育』」を開催しました (担当:長谷川恭子)
2017年11月28日
9月から10月にかけて、生活文化学科では全4回の「日野市在住?在勤の『潜在保育士』の皆様を対象とした『リカレント教育』」を開催しました。
(主催:生活文化学科、後援:日野市、実践女子大学女性キャリア形成研究所)
この講座は、現場に出ていたけれど退職してブランクがある元保育者の方々や、資格免許は持っているけれど保育現場には出たことがない方が、これから保育現場に出ることを目的として再び学ぶためのものです。
講座は、本学科教員と特別講師により行われました。
全4回の講座は、このような内容でした。
チラシはこちら [PDF:528KB]
講座の内容は、保育に関わる現状から、子育て支援、保護者対応、医療的配慮、造形や音楽の実技など、多岐にわたるものでした。
各回とも内容が濃く、そして楽しい講座が行われました。
参加者のみなさんは、熱心に受講していらっしゃいました。
実技を体験したり、討論したり…コーヒーブレイクでは、コミュニケーションを取りながら和やかな時間も過ごしました。
最終日は、日野市役所から子ども部保育課課長?中田秀幸氏がいらしてくださいました。
中田氏からは、日野市の保育情勢についてお話ししていただきました。
閉講式では、講座に出席された方に生活文化学科特製の「修了証書」が授与されました。
来年度は本学生涯学習センター主催で、現役保育者も対象として開催いたします。
(開講日程予定:平成30年8月25日?9月8日〔いずれも土曜〕)
みなさま、今から予定を空けていただき、ぜひご参加ください。
「生活心理演習」の1コマをご紹介します(担当:高橋桂子)
2017年11月23日
生活心理専攻の1期生が4年生となり、大学生としての生活から社会人としての日常にスムーズに移行できることを目指した「生活心理演習」(通年集中、2単位。細江?高橋担当)を開講しました。
内容は、頼れるOLになることを目指した「女性とキャリア」、「キャリアと労働法」、「ビジネス英語」、「グローバル?コミュニケーション」、「レジリエンス」、「エクセルを使いこなす」や「ホームページを作成する」、素敵なレディに成長されることを願って「礼法」、「華道?茶道?装道実習」、「テーブルマナー実習」(椿山荘)や「パーティ企画?主催」などです。
今年は初年度ということもあり、欲張って構成してみました。
本日はその一コマ、9月20日(水)に実施した「華道?茶道?装道実習」をご紹介します。
2月早々には、お忙しい講師の先生方の日程を調整して、丸1日、大学に居ていただく日を確定しました。
そこから助手さんたちは浴衣、半幅帯、美容ベルトや剣山など持ち物の確認や手当てに奔走。
当日は、学生たち3グループ編成は、茶道はキャンパス内にある無我荘で、華道は水回りが整っている工作室で、そして装道はキャンパス内合宿所の畳の部屋で、日本の伝統文化についてそれぞれ約2時間、体験しました。
無我荘
真剣に向き合う学生さんは、キャンパスでお会いするいつもの女子大生とは少し違った、背筋のしっかり伸びた素敵な女性たちでした。
来年度も引き続き実施する予定になっています。乞うご期待!
研究領域についてご紹介します~運動生理学?環境共生学?(担当:島﨑あかね)
2017年9月7日
小学校?中学校?高等学校には「体育」の授業があります。
身体の構造や発育?発達に合わせた運動など定められたカリキュラムに従って、健康的な生活を送るための知識(保健)や技能(体育実技)を学ぶ学問です。
では学校教育を終えた人には、「体育」は必要ないのでしょうか?決してそうではありません。
むしろ、定められたカリキュラムを終えた社会人や中高齢者の方が、意識しなければ健康的な生活や身体を保持できないのではないでしょうか。
このような社会人や中高齢者を対象に、地域や職場、家庭における身体活動の助成?育成を担うのが「社会体育」という領域です(一般的には、学校で行われる「学校体育」に対して「社会体育」と位置付けられています)。
私自身、子どもの頃から身体を動かすのが好きでしたが、それと同時にどうしたら健康的な生活を継続的に送ることができるのだろうか、と考えるようになりました。
そんな高校1年生の冬、地元の体育館で行われたトレーニングの講習会で「社会体育」という領域を知り、「身体活動を継続していくことは健康的な生活に繋げることはできないか」「身体運動を通じて、病気の予防や症状の改善を促すことはできないか」と考え、身体活動(運動)と健康の関係を学びたい、そして学んだ知識は学校体育を受ける児童?生徒ではなく、社会体育の対象である成人に還元したい、と思ったことが、研究活動のスタートとなりました。
大学の社会体育学科を経て、大学院では運動生理学?環境共生学を専門領域として学び、主に生活習慣病と運動実施の関係、自然環境下での身体活動が自律神経活動に与える影響などをテーマとして研究を進めてきました。
ここ数年は熱中症に関する内容も加え、身体活動を行う環境と身体や健康との関係についても研究しています。
さらに、社会体育は「0歳から100歳まで、つまり人の一生涯に亘る健康のための『体育』を考える領域」であることを踏まえると、学校体育を享受する前の乳幼児期における身体活動についても考えるようになりました。
遊び場や遊び道具の変化により、現代の子どもは身体を使った遊びを行う機会が少なくなっており、体力の低下が心配されています。
そこで小学校入学前の子どもたちを対象とした調査や保護者、保育者への調査も少しずつ行っています。
このような研究領域を基盤として、生活文化学科の「体育」「初等教科教育法『体育』」、共通科目の健康スポーツ科目を通じて、学生の皆さんが生涯に亘って健康的な生活を送るための知識や技能を身につけるとともに、幼児教育者を目指す幼児保育専攻の学生が、子どもたちの身体活動と健康の関係を考えられるような授業を展開しています。
施設実習に向けての準備が進んでいます【授業名:保育実習指導1】(担当:大澤朋子)
2017年8月7日
幼児保育専攻幼保コースでは、6月に3年生は保育所実習、4年生は幼稚園実習が終わりました。
このあと夏から年末にかけて、3年生ははじめての施設実習が始まります。
6月の保育所実習が終わってから前期終了までの約2ヶ月、学生たちは保育所実習の振り返りと、施設実習の準備を短い時間に同時並行で行ないます。
その上、施設実習は児童養護施設、母子生活支援施設、福祉型児童発達支援センター、医療型障害児入所施設など多様な種別の施設に分かれて行なうため、みんなで一緒に準備学習することができません。
各自の実習先に合わせた学習を進める必要があります。
保育所実習で子どもとの接し方には少し自信を深めた学生たちも、施設実習となると勝手が違います。
施設で生活する子どもたちは過去の辛い体験から、子どもらしい素直な甘え方ができず、暴言や暴力で気持ちを表現することがあります。
重症心身障害のある子どもや大人は、言葉によるコミュニケーションが難しく、慣れないうちは感情も汲み取れません。
学習すればするほど、「子どもからきついことを言われらどうしよう」「コミュニケーションが取れなかったらどうしよう」と不安になっていく学生たち。
そこで、7月下旬の授業では、昨年施設実習を終えた4年生との個別相談会を行いました。
同じ施設で実習した先輩から、昨年の記録をもとに実習の概要や利用者のこと、うまくいったことやいかなかったことなどの説明を受けました。
心配事一つひとつにも丁寧に応えてもらい、3年生も不安はだいぶ薄れ、やってみるしかない!と前向きな気持ちになれたようです。
一人ひとりの実習期間は2週間ですが、全員が終わるまで約4ヶ月の長丁場。一人も欠けることなく無事に実習を終え、貴重な学びを経験してくることを願っています。