<OG訪問>輝く卒業生を訪ねる
いつも、自分らしく。
挑戦を楽しみながら前進し続ける
料理研究家として、テレビや雑誌、イベントなどさまざまなメディアで活躍されている青木敦子さん。
現在、本学大学院で学ぶ大学院生という表情もお持ちです。
今回は食生活科学科の学生3名が青木さんにインタビュー。
学生時代の思い出や大学院生活などについてお話を伺いました。
参加者プロフィール
料理研究家、イタリアAISO認定オリーブオイルソムリエ。実践女子短期大学卒。イタリア?フィレンツェへの料理留学を機に、50回近く渡欧し、フランス、スペインでも料理を学ぶ。現在、テレビや雑誌、イベントなどで活躍。この春、大学院博士前期課程を修了し、後期課程に入学。
畑違いの就職、料理留学…
現在に至るまでの道のり
渡邊 料理研究家として大活躍されていますが、本学卒業後、どのように現在の道を歩まれたのですか?
青木 実は、一度は畑違いのところに就職しました。「何か違う」という感覚はあったけれど、何がしたいのかわからない。習い事をするなど模索して転職した会社でフードコーディネーターの方に出会って、「これだ!」と。自分が、美味しいものを食べること?つくることが大好きだと、改めて実感したんです。
寺沢 そこから、食のお仕事をされるように。
青木 料理研究家の先生のアシスタントとして調理のサポートから始めて。そのうち少しずつ、自分が主になってお料理をつくる場が増えていきました。
浅海 オリーブオイルソムリエの資格もお持ちですよね。
青木 料理を仕事にするようになって、得意分野を持ちたいと考えたんです。それで、イタリアに1年、留学しました。現地ではオリーブオイルの重要性が日本とは段違いで、スーパーに行くと棚の端から端までいろいろな種類のものが並んでいるほど。興味を持ち、オリーブオイルソムリエという資格があることを知って、試験を受けました。
浅海 卒業後も、いろいろな勉強をされて、挑戦を続けてこられたのですね!
多くの仲間に支えられ、
専門性と自立心を体得
寺沢 学生時代の思い出をお聞かせください。
青木 給食施設や病院での実習もありましたし、分野も日本料理に中国料理、西洋料理と幅広い。とにかくがんばって通学していました。勉強は大変でしたが、大好きな食について存分に学ぶ充実した時間を過ごしました。
寺沢 伺っているだけで忙しそうですね(笑)。
青木 でも、仲間に恵まれて、たくさんの人たちに助けていただきました。一人暮らしをしていたので、友達のお母さんがお食事に呼んでくれたり(笑)。今でも連絡を取り合っている友達が何人もいます。素晴らしい仲間に出会えたことも、実践で学んだからこそだと思っています。
渡邊 学生時代に学んだもので、その後どんなことが役に立ちましたか?
青木 卒業後何年か経って「やっぱり食に関わる仕事をしたい」と思った時に、気がつくと、調理や栄養学などの基礎は一通り身についていたんですね。これが大きな力になりました。それから、料理研究家として活動するようになって、「品格高雅にして自立自営しうる女性の育成」という教育の理念がとても心に響いて。仕事の中で、自分の意見を言わなければいけない時はあります。相手の気持ちに寄り添いながら、難しいことはきちんとお伝えする。人としての品格と、自分の軸をしっかり持つ自立の精神が大切だと感じるシーンは多々あります。
学ぶ楽しみを再認識
刺激に満ちた大学院生活
浅海 現在、本学の大学院に在籍していらっしゃいますが、なぜ改めて勉強しようと考えられたのですか?
青木 ここ数年、「学び直したい」という気持ちがあって。テレビの情報番組に出演して、ある調味料についてコメントした時に、翌日、その調味料の売れ行きがとても伸びたことがあったんです。メディアの影響力をすごく感じて、監修に頼るばかりでなく、自分自身、きちんとした根拠に基づく知識を持って発信できるようになりたい、と思いました。
渡邊 大学院ではどのようなことを学ばれたのですか?
青木 実験の方法や論文の読み書きなど、いろいろなことを基礎から教えていただきました。すべてが新鮮で、学ぶ楽しさを再認識しましたね。いつになっても、学ぶ気持ちさえあればできないことはないんだと思いました。
寺沢 今後の目標をお聞かせください。
青木 研究活動は初めてだったのですが、やってみるととにかく面白く、今後も続けたいと思っています。それから、大学院で身につけた知識を仕事に活かしていきたい。科学的なデータを基にしたレシピ開発等もしてみたいと思っています。
浅海 私たちももうすぐ社会に出るのですが、何かアドバイスをいただけないでしょうか。
青木 若いうちは、自分は何がしたいか、何ができるかわからず、苦しい時もあるかもしれません。けれど力まず、肩の力を抜いてみることも大切だと思います。そしていよいよ「この道に進みたい」というものに出会ったら、一生懸命に取り組む。それが次へのチャンスにつながります。私が今、大学院で学んでいるように、何でも遅いということはなくて、「やりたい!」と心の底から感じた時が、自分のベストタイミング。その時々の自分の気持ちに素直に、イキイキと暮らしていっていただければと思います。
インタビューを終えて
料理研究家としての地位を獲得されていながら、イタリア留学、大学院への進学など、現状に甘んじず常に挑戦をされていることに驚かされました。「やればできる!」という、体験に裏打ちされた言葉にも力づけられました。私たちも、卒業後もいろいろなことに挑戦して、輝く女性になりたいです。
<コラム>
専門性をさらに伸ばせる大学院。社会人入学制度も
本学は大学院を設置し、高度な教育?研究活動を行って、高い専門性で社会に貢献する人材を育成しています。研究科は文学研究科?人間社会研究科?生活科学研究科の3領域。それぞれに下記の専攻を設けています。
●国文学専攻 ●英文学専攻
●美術史学専攻
●人間社会専攻
●食物栄養学専攻
●生活環境学専攻
大学院では実践女子大学をはじめとする大学卒業生のほか、社会人も受け入れています。平成31年度 大学院社会人選考〔修士課程?博士前期課程〕の受験資格は以下となります。 ※詳細については、必ず入試要項をご確認ください。
2019(平成31)年4月1日現在満26歳以上で、大学卒業又はそれと同等以上の学力を有する方。(美術史学専攻については、社会経験を有する方は年齢不問)
2019(平成31)年4月1日現在満24歳以上で、大学卒業又はそれと同等以上の学力を有する方。
2019(平成31)年4月1日現在満24歳以上で、大学卒業又はそれと同等以上の学力?経験を有する方。
※「大学卒業と同等以上の学力を有する方」として出願する場合、事前に出願資格個別審査が必要です。
お問い合わせ
実践女子大学 実践女子大学短期大学部 入試センター
●文学研究科?人間社会研究科について→渋谷キャンパス/03-6450-6820(直通)
●生活科学研究科について→日野キャンパス/042-585-8820(直通)
※学生の学年表記は2017年度のものです。