新規着任教員 自己紹介 ①小坂 光(音楽教育)
今年度、生活文化学科に4名の新しい教員が着任いたしました。今回から1人ずつ自己紹介をさせていただきます。
まずトップバッターは私、小坂が務めさせていただきます。
小坂 光(こさか ひかり) 助教
専門分野:音楽教育
大学院を卒業した後、地元香川県で3年間中学校の音楽科教員をしていました。3月末に東京へ引っ越し、新生活をスタートしましたが、関東に住むのは初めてで、「自分の方言と標準語のイントネーションが混ざって自分が何を言っているのかわからなくなる」という状態でした…。ようやく慣れてきて、相手が標準語でも自分の方言で話すことができるようになりました。
研究テーマは「音楽学習による人間としての変容」です。学校で音楽の授業を受ける児童?生徒や、生涯学習として音楽活動に取り組む学習者が、学習のプロセスの中でどのような変容をしているのかについて研究をしています。学習は、学問の知識を身に付けたり技術を習得することだけでなく、学習を経て人間としてどのように成長できたか、ということも重要だと考えています。
また、ハンガリーの音楽教育家であるコダーイ?ゾルターンが提案した「コダーイ?アプローチ」を通した音楽教育の実践や研究も進めています。音楽は楽譜を読むことから始まると思われがちですが、実は「歌う」ことからこそ始まるのです。
さて、私が前期に担当している「音楽」の授業の様子を紹介します。
小学校教員免許状を取得する2年生が受講し、音楽の授業をデザインする際に必要な、音楽の知識や技能、教材研究の視点や楽器の奏法を中心に学びます。
今回はリコーダーアンサンブルの授業で、「オーラリー」をソプラノリコーダーでアンサンブルしました。4人でアンサンブルするには、どんなことに気をつけたらいいのか、小学生だったらどんなところでつまずくだろうか、ということを考えました。授業の感想では、「音の重なりの美しさに改めて気づいた」「同じ曲なのにグループによって雰囲気や音色が全然違っていた」「合わせる時には細かく話し合う必要があり、スポーツと同じように、音楽でも声かけや気持ちを一つにすることが大切だと感じた」といった記述がありました。
また、この授業では、学生が毎回8分間の模擬授業を行います。共通教材と呼ばれる、小学校で習う歌(「もみじ」「春が来た」など、多くの人が知っている歌唱曲が含まれています)を用いて授業をしますが、初めて模擬授業をする2年生にとって、毎回新しい発見があるようです。「児童は何も知らない、という前提で授業をしないといけないんだ」「歌い始めの合図を出すのが難しい」など、教員としての目線が少しずつ身についてきているようです。
授業で学生たちが感じたようなことを、実際に教壇に立った時に伝えることができる教員になってほしいと切に願っています。
次回も、新規着任教員の紹介を掲載します。お楽しみに!