博物館学課程「パブリック?プログラム研究」で高校生鑑賞会を実施しました
1月17日、実践女子学園高等学校の美術部の生徒さんたち15人が東敬祐先生の引率で来校し、香雪記念資料館での鑑賞会に参加しました。この鑑賞会は博物館学課程の「パブリック?プログラム研究」の授業としておこなったものです。
博物館学課程は学芸員資格を取得するために文部科学省で規定された課目を履修する課程ですが、「パブリック?プログラム研究」は博物館学課程上級科目として本学独自に設置している科目です。
幅広い層の利用者を対象とする公立美術館では美術館と利用者とをつなぐ様々な取り組みをおこなっています。受講生たちは、練馬区立美術館学芸員真子みほ先生のご指導のもとに、そうした美術館の取り組みの教育的意義や役割について学び、最後に香雪記念資料館で開催されていた「中国美術に親しむ-原寸大複製画と館蔵品展-」を鑑賞するためのミュージアム?キットを制作しました。今回の鑑賞会は、学生たちが自分で作成したキットについて高校生に説明し、実際にそれを使って鑑賞してもらう試みでした。
学生が制作した鑑賞キット
鑑賞キットは様々で、ワークシートや冊子形式のものは、ページを開きながら鑑賞を深めてもらう内容でした。作品の一部の画像が示されているのを見て鑑賞者がその作品を探すものや、展示室を回った後でシートに感想を書く形式のものなどがありました。またカードに書かれた言葉を用いて作品について語り合うといった対話形式のものもあり、高校生たちも受講生たちも次々と試して楽しみました。
参加した高校生からのコメント
?中国絵画のことを全然知らなかったので最初はどのように見てよいのかわからなかったが、時間をかけて見ることができた。
?1人だったらさっと通り過ぎてしまうところだったが、細かいところまでよく見ることができた。
?お互いに絵を見て感じたことを話すことができて楽しかった。
作品を丁寧に見ること、そしてそれを言葉で表すこと、これは私たちが授業でいつも伝えている美術史の基本です。作品をじっくり見たり言葉で表現したりする一助となる鑑賞キットはそれを踏まえてよく考えられていました。