生活環境学科の学生が日野市「子ども包括支援センターみらいく」のロゴおよびイメージキャラクターを制作。日野市長から感謝状を贈呈!(3/12)
日野市役所本庁舎で「子ども包括支援センターみらいく」のロゴおよびイメージキャラクターの制作に関する感謝状贈呈式が3月12日(火)に行われました。デザインを担当した本学の生活科学部生活環境学科の学生2名と、槙究副学長、橘弘志生活科学部長が出席。学生2名は大坪冬彦日野市長から感謝状、波戸尚子副市長から記念品の贈呈を受けました。
2022年11月に始動した「みらいく」のロゴ制作プロジェクト
本学園と日野市が2017年に締結した「子育て支援に関する連携協定」に基づき、日野市に無償貸与している神明キャンパスの一部に建設されることとなった日野市「子ども包括支援センターみらいく」 (以下、「みらいく」)。本学は日野市からの要請を受け、生活科学部生活環境学科の学生2名がアドバイザーである髙田典夫名誉教授のもと、「みらいく」のロゴの制作を担当することに。生活科学部生活文化学科の教員や幼児保育専攻の学生も、「みらいく」に子育てひろばを設置するためのワークショップに参加するなど、日野市と連携した取り組みを進めてきました。
「みらいく」のロゴ制作については、2022年11月に行われたキックオフミーティングを皮切りにスタート。2023年2月には、学生が3つのデザイン案を日野市長らの前でプレゼンしました。その後、「two face」というコンセプトをベースにした制作が決定すると、児童館を利用する中高生やワークショップに参加する市民の方々の意見も取り入れながらデザインをブラッシュアップ。昨年5月、完成したロゴおよびキャラクターが日野市定例記者会見にて発表されました。
ロゴ制作はイメージキャラクター「ぺたぺたさん」の創出へと発展
ロゴのポイントとなっているのが、「ぺたぺたさん」と命名されたイメージキャラクター。ロゴマークの左側の横顔、右上に目があるもう一つの顔で、過去の人物と新たに生まれ変わる人物を表現。これまでの子育て支援の在り方を見直し、「みらいく」を通じて市民とより良い関係を築いていこうとする日野市の姿勢を示しています。また、常に変化していく感情を3つの空の色(青=青空、黄=日の出、赤=夕焼け)になぞらえ、これから始まる「みらいく」の変化を描写。とろりとした形状で、「どんな形にも変化し、どんな人にも寄り添う」という意を表しています。
このコンセプトは、最初にプレゼンした「two face」から受け継がれたもの。それを、視認性の改善や白黒印刷への対応、親しみやすさの向上といった課題を踏まえつつ、各所からの意見を取り入れながら完成形へと練り上げました。「ぺたぺたさん」という名称も、本学の学生が考案したものとなります。
感謝状贈呈式では、日野市と本学の関係者による意見交換の場も
今回の贈呈式には、日野市子ども部子ども家庭支援センターの熊澤修センター長の司会で進められ、日野市からは大坪冬彦市長と波戸尚子副市長、子ども部の中田秀幸部長、子ども部子育て課の飯倉直子課長が出席。学生は大坪市長から感謝状、波戸尚子副市長から記念品の贈呈を受けました。
贈呈式の中では、「みらいく」の施設入り口の館銘版や施設総合案内板など、ロゴおよびキャラクターの活用事例の紹介も。「ぺたぺたさん」を構成する「青」「黄」「赤」は、「みらいく」の1階から3階までの階段前のアクセントウォールや、子育て課、保育課、子ども家庭支援センターの窓口のイメージカラー、子育てひろばのゾーニングの色分けにも生かされていることが伝えられ、現在進行系で学生たちが制作している施設の自動ドアの装飾デザインの取り組みも紹介されました。
その後、出席者による意見交換の時間も設けられ、学生たちは今回のロゴおよびキャラクター制作への思いを語りました。橘生活科学部長は「ロゴデザインは決して思いつきでできるものではなく、そこにどのような思いを込め、完成までのプロセスをどのように積み上げるのかが重要。2025年、『生活科学部生活環境学科』が『環境デザイン学部環境デザイン学科』として生まれ変わるタイミングを目の前に、本学の学生が『みらいく』のロゴデザインに関われたことを光栄に思うと同時に、今後もさまざまな形で日野市とコラボーレーションしていきたいと考えている」とコメント。槙副学長は、「このような貴重な機会をいただき感謝している。今回のケースでは、学生たちの感性をうまく引き出していただいた」と謝意を述べました。
「みらいく」は5月27日(月)に開所予定です。
大坪冬彦市長のコメント
ロゴの制作依頼からスタートしたプロジェクトでしたが、イメージキャラクターや館銘版のデザインにもご協力いただき、行政の期待をはるかに超えるすばらしいご提案に感謝申し上げます。
「ぺたぺたさん」については、日野市の子ども施策の中心を担う「みらいく」の意義と役割を色使いやその形状で表現し、子どもたちの目線で親しみやすいデザインに仕上げていただき感激している次第です。さらに、建物の自動ドアの装飾デザインにもご尽力いただき、これまでの感謝の意を伝えたく今回の贈呈式を準備させていただきました。
「みらいく」はいよいよ5月27日(月)にオープンします。ロゴおよびキャラクター「ぺたぺたさん」に込められた思いを大切にしながら、子どもを育てるすべての方々、日野市に住む皆さん、あるいは日野市に関わる子どもたちの未来に向けて努力を続けていく所存です。
波戸尚子副市長のコメント
今回は素敵なデザインをありがとうございました。学生のお2人を支えてくださった先生方にも感謝申し上げます。
「two face」から始まったロゴ制作の過程から、私もたくさんのことを学ばせていただきました。当初のコンセプトやデザインも大変すてきなものでしたが、より親しみやすさを増した完成版を見て目からうろこの思いでした。「ぺたぺたさん」というネーミングも印象的で、思い切った挑戦をしてくださったからこそ、無難にとどまらない一歩踏み出した仕上がりになったと感じています。
また、早いタイミングで完成させてくださったおかげで、「みらいく」の内装にも「ぺたぺたさん」の要素をちりばめることができました。本当に魅力あふれる施設になったと思いますので、オープンしましたらぜひ多くの皆さんに足を運んでいただけたらと思います。
学生のコメント
最初はロゴのデザインから始めたにも関わらず、イメージキャラクターの提案までさせていただきました。少しやり過ぎたかなと心配しましたが、思いがけず面白がっていただき、うれしさ半分、緊張半分といった気持ちです。しかも、施設の壁面やゾーニングにも「ぺたぺたさん」のカラーリングを採用いただき、私たちの想像以上に「ぺたぺたさん」の活用の場が広がっていることをうれしく思っています。
デザインのブラッシュアップの際、髙田先生から「デザインにストーリー性を持たせることが大事」とアドバイスいただいたのがとても印象的でした。単なる見た目のデザインにとどまらず、その中に「みらいく」の意義を落とし込む作業は簡単ではありませんでしたが、最終的には“開くときにワクワクする包み紙”のイメージも込め、「ぺたぺたさん」のデザインを完成させることができました。とても貴重な体験をさせていただき、心より感謝しています。(生活科学部生活環境学科4年 浮田 采希)
立派な贈呈式をご準備いただき、日野市役所の皆さんをはじめ、私たちをご指導くださった髙田先生に心から感謝申し上げます。そして、私たちが制作したロゴおよび「ぺたぺたさん」は、関わってくださったすべての皆さんの声あってこそ作り上げることができたものだとつくづく感じています。
ロゴを制作するのは初めてのことで、さまざまな用途で使われることを想定してデザインを完成させるまでには多くの課題がありました。それをどう解決すべきか考えながら進む中で、多くの学びが得られました。私はこの3月で実践女子大学を卒業しますが、今後も何かお役に立てることがあればぜひ関わらせていただきたいと思っています。ロゴおよび「ぺたぺたさん」というキャラクターが、日野市の皆さんに愛されるものとなるよう願っています。(生活科学部生活環境学科4年 石井 美菜)