食の知識を問う専門フードスペシャリスト資格認定試験が昨年12月19日(日)に行われ、食物科学専攻3年の月岡寧音さんが食品流通?サービス部門で最優秀賞(全国1位)に輝きました。本学初の快挙です。月岡さんは、受賞の喜びを「1年次からの日々の積み重ねが実った」と笑顔で語ってくれました。
フードスペシャリストは、食の本質が「おいしさ」「楽しさ」「おもてなし」にあることを学び、食に関する幅広い知識と技術を身につけた食の専門家のことです。食品の開発製造から流通、販売まで食に関する幅広い分野で活躍が期待されており、なかでも、専門フードスペシャリストは、フードスペシャリスト資格よりも高い専門性や実用性が求められる難関資格です。2021年度の同資格認定試験で食品流通?サービス部門の合格率は、20.7%の狭き門でした。
受賞連絡に「びっくり」、友人と喜び合う
受賞連絡は、食生活科学科の助手の方からのメールだったそうです。同じ食物科学専攻の友人と一緒にいた時のこと。月岡さんは、自己採点で合格の手応えはつかんでいたものの、全国1位という結果には「びっくり」。最初は驚きが先行したそうですが、「友人が私の受賞を自分の事のように喜んでくれたことが嬉しくて。(そのことで)実感が湧いてきた」と笑顔で語ってくれました。
奈良一寛教授の「食品学a/b」で基礎固め
月岡さんは、父親が和菓子職人だったことに加え、幼い頃からの自身のグルメが高じて、本学の食物科学専攻に入学しました。商品販売への関心が高かったことから、専門フードスペシャリスト資格認定試験の食品流通?サービス部門の受験を決意。1年次からコツコツと勉強に取り組んでいたそうです。
全国一位の快挙に役立った講義を尋ねると、「奈良一寛教授の『食品学a/b』が印象深い」とか。「テスト勉強は大変だったけど、そのおかげで食品の基礎を身に付けることができた」などと振り返りました。
2年次からのオンライン授業は、対面時に比べ理解を深めることが難しくて苦しんだと胸の内を明かしました。ですが、3年後期になると、受験勉強はさらに本格化。登下校の電車の中でも教科書を読み込むようになり、苦手科目は重点的に学習することで克服しました。
将来は「食の商品販売の道に進みたい」
月岡さんの将来の目標は、「専門フードスペシャリストの勉強で得た知識を活かし、ニーズに合わせた食商品をお客様に届けること」。そのために、今後はTOEICなど語学の勉強にも力を入れていくそうです。加えて、4年次からは杉山靖正教授の食品分析学研究室で、「摘果果物の成分分析に挑戦したい」と目を輝かせながら語ってくれました。
後輩たちへ「1年次からコツコツと!」
月岡さんは、自身の合格体験を振り返りながら、現在、「日々の積み重ねが大切」と実感しています。その上で、合格率2割の狭き門を突破するには「授業内だけの知識では足りない」と語り、「教科書を読み込み、1年次からコツコツと努力を積み重ねていくことが大切!」と後輩たちにアドバイスしました。
取材メモ
月岡さんのひたむきな努力に感銘を受けました。自身の頑張りを笑顔で楽しそうに語る月岡さんの様子から、「何事も向上心を持って楽しみながら学ぶこと」の大切さに気付かされました。
私は、食の分野は学べば学ぶほどその奥深さに魅了され、楽しくなっていくことを本学の4年間で学びました。後輩の皆さん、日々の学習からコツコツと取り組み、専門フードスペシャリスト資格認定試験にぜひ挑戦してみてください!来年度も本学から最優秀賞受賞者が出ることを期待しています。